今週はジャパンカップとともに、京都で京阪杯が開催される。ジャパンカップの裏ということでどうしても注目度は落ちてしまうが、波乱が期待できるという点ではこちらに妙味がある。
そんな京阪杯で信頼できるのはどんな馬なのか?
京阪杯のアジェンダ
まずはポイントをいくつか挙げて、順番に考察していくことにしよう。
1.好走血統と不振血統
2.スプリント戦の特徴
3.前走の競馬内容
好走血統と不振血統
まず血統から。スプリント戦で強調できる血統と、不振な血統は何なのか?
ここではサンデーサイレンスの血を持つ馬を嫌い、父・母父ともに非サンデー系の馬を強調したい。
もともとサンデー系は芝中距離の瞬発力勝負を得意にしている。スピードの持続力が求められるスプリント戦に向かない馬は多い。実際、過去8回の京阪杯におけるサンデー系の成績を見てみよう。
父サンデー系(1−2−2−31)
母父サンデー系(0−3−0−16)
ご覧のとおり、勝ち馬はわずか1頭。基本的には非サンデー系から軸馬を選びたい。
スプリント戦の特徴
スプリント戦は言うまでもなく、スピードが求められる。
だからスピードに溢れる若い馬が強調できる。反対に言えば、高齢馬は厳しい立場に立たされる。
サラブレッドは年齢を重ねるごとにスピードが衰えていく。
人間で考えてみるとわかりやすい。人間には瞬発力を司る速筋と、持続力を司る遅筋という2種類の筋肉がある。速筋が多ければ短距離走向き、遅筋が多ければ長距離向き。
速筋は年をとるごとに衰えが顕著になる。一方、遅筋はなかなか衰えることがない。例えばサッカーをやっている方は、スピードは若者にどんどんかなわなくなっていくがスタミナはあまり変わらないという現象に遭遇するはず。
(完全にサッカーが分かる方向けの解説だが)バリバリのドリブラーだったライアン・ギグスや、バリバリのストライカーだったテディ・シェリンガムが年齢を重ねるごとにポジションを下げて、最後はセントラルハーフでプレーするようになったのは、中盤のセンターであればスピードの衰えを経験と技術でカバーできるからに他ならなかった。
トウカイトリックが10歳を超えても重賞戦線で活躍できたのは、スピードが衰えてもスタミナが衰えなかったから。
長くなってしまったが、基本的に高齢馬はどんどんズブくなっていくため、若駒にスピードでかなわなくなっていく。
6歳以上(1−0−2−41)
数字で見ても、年齢の不利は明らかだろう。
前走の競馬内容
前走京都で、中団以上で競馬をした馬が強調できる。
スプリント戦で後方一気は決まりにくいし、そういうタイプは軸として相応しくない。また、京都の馬場はこの時期になっても内先行有利になることが多いだけに、基本的には中団以上で競馬ができる馬を選ぶべきなのだ。
以上の3つの条件をクリアし、一桁人気に支持された馬の成績は……
ファクタークリア馬成績
着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
5- 2- 2- 8/17 | 29.4% | 52.9% | 240 | 170 |
集計期間:2006.11.25 ~ 2013.11.23
ご覧のとおり、凄まじい成績を残している。過去8年中、5年で当ファクター該当馬が勝っているのだから、信頼性は高いといえるだろう。
今年、このファクターの該当する馬といえば……
その馬の名は(京阪杯)↓↓(ランキング内で『京阪杯→馬名』の順で記載)
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前走は同コースで先行して快勝。ここでも好勝負が期待できる。