JRAが本気を出した。
多くの人がそう感じていたと思うが、私も日本ダービーの広告やCMを見ていて、「本気度高いな」と思っていた。
競馬ファンを意識したCM作り。クラブ競馬なんていう誰のためにやっているか分からないようなふわっとした企画よりも、こういうCMのほうが心に来ることは間違いない。
そして渋谷駅を筆頭に、駅や電車の広告にも相当力を入れていたようだ。
その結果、日本ダービー当日の入場者数はなんと13万9806人に達し、ディープインパクトのダービー(14万143人)に迫ったという。売上は104%増の微増にとどまったものの、趣味の多様化による競馬人口の減少(=競馬場への入場者数や売上低下)が顕著な中で、これは大きな成果といっていいだろう。
第80回目の記念すべきダービー、恵まれた天候、そして何より武豊騎手が1番人気の、ディープインパクトの子どもに騎乗するというドラマティックなシチュエーションも手伝ったことは確かだ。
しかし、今年は例年に比べてメンバーが派手だったわけでも(むしろ近年に比べると小粒だった)、ディープインパクト級のスターホースがいたわけでもない。その中で14万人の観衆を集めることができたのだから、JRAの策略が功を奏したと判断して良いだろう。
もちろん、競馬を盛り上げるために広告を打つのは当たり前のことだが、近年はかなり迷走していた。(電通の馬鹿やろう!)それと比較すると、かなり良かったし、素直に評価したいと思う。
今後もわくわくするようなCMや広告を作ってほしい。それが新規ファンの獲得につながるかは分からないが、少なくとも日本ダービーを見に訪れた14万人は競馬の素晴らしさを肌で感じたはずだ。あの空気を肌で感じれば、また競馬場へ足を運びたいと思うことは間違いない。
今後も「JRAの本気」を私たちに見せてほしい。それを切に願う。
さて、来週は春のマイル王者決定戦、安田記念が開催される。現時点で本命候補だと思っているのはこの馬になります。その馬の名は……