今回はスワンステークスで重要になる要素について少しだけ触れていこう。

スワンSは「馬体重」がひとつの大きなファクターとなる重賞だ。

理由は複数ある。

芝1400mの重賞ということで馬力が求められる。ペースが緩まない厳しい流れになった場合、前への推進力がある力のある馬のほうが有利になる。そういう意味で馬体重が重い馬は有利になる。

もう一つ。京都芝内回りはコーナーの構造上、4コーナーから直線の入り口付近でかなりゴチャつく傾向にある。言い換えれば「揉まれやすい」。揉まれるということは、馬格がない馬は体力を消耗するリスクがあるし、不利を受けやすい。

だから馬体重が重たい馬のほうが有利なのだ。実際に過去10年のスワンSの馬体重別の成績を見てみよう。

◆馬体重別集計
集計期間:2004.10.30 ~ 2013.10.26
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馬体重 着別度数 勝率 複勝率 単回値 複回値
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400~419kg 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0 0
420~439kg 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0 0
440~459kg 0- 1- 0-17/18 0.0% 5.6% 0 18
460~479kg 4- 2- 1-31/38 10.5% 18.4% 184 79
480~499kg 3- 4- 5-47/59 5.1% 20.3% 80 133
500~519kg 1- 1- 2-25/29 3.4% 13.8% 32 62
520~539kg 2- 2- 2-11/17 11.8% 35.3% 77 148
540~ 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0 0
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ご覧のとおり、馬体重が520キロを超える巨漢馬が好成績を挙げているのに対し、459キロ以下だった馬は(0−1−0−20)とほとんどノーチャンス。2番人気3頭を含む7頭が5番人気以内だったが、好走したのは1頭のみ。

だから基本的に、軸馬は馬体重の重い馬の中から選ぶのがベターなのだ。

では、馬体重が軽い馬は無条件で切りなのか?

馬体重が軽い馬の激走の条件

実はそんなこともない。馬体重479キロ以下ながら好走した馬は8頭いる。

ダイワマッジョーレ
アドマイヤセプター
リディル
ローレルゲレイロ
スーパーホーネット
プリサイスマシーン
タマモホットプレイ
マイネルソロモン

そしてこの8頭、ほとんどの馬が“ある条件”をクリアしていた。

その条件とは……

・1800m以上のOPで好走した実績
・GI好走実績

1400mより長い距離、あるいは底力が問われるGIで好走するだけのスタミナや底力が備わっていれば、馬体重の不利を克服する可能性があるということだ。

では、各馬の実績を見てみることにしよう。

ダイワマッジョーレ
金鯱賞2着

アドマイヤセプター
札幌2歳S3着

リディル
白富士S2着

ローレルゲレイロ
NHKマイルカップ、朝日杯FS2着
※後のスプリントGI馬

スーパーホーネット
大阪城S、カシオペアS1着
朝日杯FS2着
※後のマイルCS、安田記念2着馬

プリサイスマシーン
中日新聞杯1着
馬券にはならなかったがマイルCS5着、毎日王冠4着なども

タマモホットプレイ
特になし

マイネルソロモン
プリンシパルS1着

ご覧のとおり、タマモホットプレイを除くすべての馬に中距離のオープンか、GIでの好走歴があった。

なお、タマモホットプレイにしてもシンザン記念で2着になっていて、マイル以上がからきしダメ、というわけではなかった。

馬体重が軽い場合は中距離orGI実績

これがスワンSにおける“鉄則”なのだ。

そう考えると、479キロ以下で出走してくる可能性があり、中距離実績が全くないこの馬は“危険な人気馬”と言えそうだ。

その馬の名(H)は↓↓

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脚質は悪くないし、実績は上位であるものの、信頼性の高い馬とは言えない。