今回は秋の天皇賞で復活を目指す昨年の菊花賞馬エピファネイアについて取り上げよう。

クラシック皆勤賞で皐月賞2着、ダービー2着、菊花賞3着と常に世代のトップを走り続けてきた。

古馬となった今春は不甲斐ない成績に終わったが、果たして復活を遂げることはできるのだろうか?

エピファネイアにまつわる“宿命”

古馬になってから期待された活躍ができていないものの、実力が世代屈指であることは間違いない。何より芝2000mという条件はベストに近いし、母のシーザリオは府中のオークスで驚異的なパフォーマンスを見せた。

3、4番人気に落ち着く見込みだが、復活を期待するファンも多いことだろう。

ただ、結論から言えばエピファネイアに過剰な期待を寄せるのは禁物だ。

なぜなら、エピファネイアは逃れることの難しい“血の宿命”を背負っている。

それはもちろん、シンボリクリスエス産駒という宿命である。

シンボリクリスエス産駒はとにかく切れない。トライアルや条件戦ならまだしも、GIになると必ず切れ味鋭いサンデー系に差し切られてしまう。

例えばエピファネイアのダービーがまさにそうだった。

向こう正面で落馬寸前のアクシデントがあったとはいえ、大きなロスもなく直線で外に出すまでほとんど完璧な競馬だった。それでも、キズナの末脚に屈して2着に終わっている。

秋華賞のブランネージュにしても、粘りこみを測ったが、最後の最後でサンデー系やキングマンボ系といった切れ味血統に敗れた。

ロベルト系は欧州のノーザンダンサー系などに比べれば切れるが、究極の切れ味が要求されるレースではどうしても切れ負けしてしまう

そして何度も紹介している有名なデータを今一度、引用しよう。芝2000m以上のGIにおけるシンボリクリスエス産駒の成績は……

◆シンボリクリスエス産駒成績
集計期間:2008. 3. 9 ~ 2014.10.26
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着別度数 勝率 複勝率 単回値 複回値
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1- 2- 0- 39/ 42 2.4% 7.1% 3 11
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ご覧のとおり、絶望的な数字だ。

好走回数はわずかに3回。そして好走馬はエピファネイアただ1頭だ。

エピファネイア自身が好走しているのだから関係ないという声もあるだろう。母シーザリオの血が効いているという意見ももっともである。

このあたりをどう判断するのか? 私自身、まだ検証の必要があると感じている。

ただ、こういったデータがあることはしっかりと頭に入れておくべきだろう。

なお、現時点でのエピファネイアに対する評価(ランキング内で『G→馬名』の順で記載)は以下だ↓↓

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頭で勝ったほうがいいのか、それとも消すべきなのか、しっかり精査していきたい。