【第1章】なぜ血統予想は魅力的なのか?

血統予想を始めたい方は以下の2つを頭に入れておいてください。この2つが理解できていないと、血統予想で勝つことはできないからです。

・血統予想はポテンシャルを見抜く予想法である
・血統予想は適正比較である

その馬がどんな条件で走ると最高のパフォーマンスを示すかについて、血統を通して予想するのが血統予想です。「前走、東京のマイル戦で10着に負けているけど、中山の1800mならパフォーマンスを上げてくるはず」といったことを血統から導き出すわけですね。

あるいは「この馬は前走阪神で2着だけど、今回京都に替わるからよくない」というように「得意な条件」や「苦手な条件」を血統から予測して適正を比較します。

よって、「キャリアが浅くて秘めた才能を示していない馬」や「得意の条件を使われてこなかった馬」がいた場合、強力な予想法となります。

例えばあなたが陸上100mのコーチになったとしましょう。金メダリストを育てることが目標だった場合、あなたが指導したいと思う選手はどちらですか?

・自己ベスト10秒05の日本人(18歳)
・自己ベスト10秒20のジャマイカ人(18歳)

タイムだけ見れば速いのは日本人の方です。心情的にも日本人選手を育てたいところかもしれません。しかし、現実的に考えて、金メダルに近いのはジャマイカ人の方でしょう。日本人はオリンピックや世界陸上でファイナルにすら進んだことがありません。一方、ジャマイカからはウサイン・ボルト選手を始めとして、数々の名スプリンターが出ています。

今の成績にとらわれず未来を予測する予想法

それが、血統予想の根幹にある概念です。

ただし、欠点もあります。

「適正比較」なので、「能力比較」を行うことができません。絶対能力の差があった場合、血統だけで覆すことは難しいんです。いくらゴールドシップが東京や京都を苦手にしていたって、500万条件にいるようなディープインパクト産駒に負けるはずがないですからね。

末續慎吾選手のように、日本人からも傑出したスプリンターが出ることはあります。よって、出走馬の能力に開きがありすぎるレースや、才能の使いどころが分かりきった高齢馬が集まるようなレース(=未来が予測しつくされたメンバー)の予想には適していません。

以下、主な予想法を比較してみました。それぞれ合った条件、合っていない条件があるので、これを理解した上で血統予想を勉強していきましょう。

予想法比較

 

【第3章】血統予想実践編〜主な血統予想の方法〜