無敗でクラシックへ?
前回はきさらぎ賞の舞台設定について考えた。
京都外回りで行われる重賞において何が重要なのか、分かっていただけたかと思う。
今回は血統面に触れていこう。特に今回はバンドワゴンについてだ。
きさらぎ賞の血統考察
昨日は「決め手の重要性」について挙げた。
速い上がりを使えるかどうかが、きさらぎ賞における生命線となることは間違いない。
そして、決め手といえばサンデーサイレンスの血を置いて他にはない。
過去5年の好走馬15頭を振り返って見ると、実に12頭が父サンデー系、さらに1頭はサンデーサイレンスの3×2という強烈なクロスを持っていた。
合計13頭の馬がサンデーサイレンスの影響を強く受けていたということで、この血はほとんど必須のように思える。
となると、サンデーサイレンスの血を一滴も持っていないバンドワゴンは「危険な人気馬」とも思えてくる。
しかし、一歩立ち止まって考えてみる必要がある。
もともと京都の外回りではサンデー系、特にディープインパクトが人気になりやすい。
ということは、人気馬のほとんどがサンデーの血を持っていた場合、サンデーの血が必ずしも「必須条件」とは言えなくなる。
では、過去5年のきさらぎ賞で3番人気以内に支持された馬がどういう血統構成をしていたかといえば……
父サンデー系 13頭
父母父&母父サンデーサイレンス 1頭
ご覧のとおり、15頭中14頭がサンデーサイレンスの血を持っていた。
なお、残りの1頭もサンデーサイレンスと同じヘイロー系のシンボリックリンク産駒(母父もベタにトニービン)だったため、まずまず瞬発力には優れていた。
つまり、もともと人気に支持されていた馬たちがサンデーサイレンス、もしくはそれに似た血を持っていたことになる。
だから、好走馬にサンデー系の血を持った馬が多いのは当然ということになる。
となると、俄然注目したくなるのはサンデーの血を持たずに好走した2頭ということになるだろう。
この2頭はいずれも人気薄だった。にもかかわらず、サンデー系の人気馬たちを抑えて穴を開けたのだ。
この2頭の共通点といえば……
父リファール系
逃げ馬
今回、この条件に合致する馬は1頭。そう、それがバンドワゴンなのだ。
しかもバンドワゴンはただの逃げ馬ではない。デビュー戦でトゥザワールドを6馬身差でぶっちぎるなど、圧倒的なパフォーマンスを示している。しかも、上がり3ハロンはキャリア2戦とも最速だ。
人気薄の逃げ馬と人気の逃げ馬とでは受けるプレッシャーも違うため、後者が必ずしも有力とは限らない。
ただ、バンドワゴンは過去の好走馬と比較しても実力的にはかなり上だし、やはり有力馬として見ていくべきだろう。
なお、父非サンデー系でもう1頭、挙げるとしたら、この馬も気になっている。
京都外回りと相性の良い血統をしているし、前走は鋭い末脚を使っている。この馬が穴を開ける可能性も十分にあるのではないか?
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