今回はアルゼンチン共和国杯を徹底的に検証していく。

春のGIシリーズで活躍したホッコーブレーヴやフェイムゲームをはじめとして、秋の飛躍を目指す上がり馬たちが出走するレースのポイントはどこにあるのだろうか?

まずはアルゼンチン共和国杯のレース質について分析していく。

2500mという特殊性

アルゼンチン共和国杯は東京芝2500mで行われる。

東京芝2500mはアルゼンチン共和国杯や目黒記念以外、ほとんど使われない特殊なコースだ。

「2400mと100mしか違わないじゃないか」

そう思うかもしれないが、それが最大の“落とし穴”と言える。

なぜなら、東京芝2500mと同2400mとでは、求められる要素が全く違うからだ。

東京芝2500mと2400mの最大の違い……それは「2度の坂超え」である。

スタート地点が坂の直前に設けてあるため、ダッシュのつかない状態で坂を登らなければならない。しかし、スタート直後というのはポジション争いが展開されるため、スピードが出やすい。つまり、「坂超え+ポジション争い」というコンボでスタミナが奪われてしまうのだ。

しかも最後の直線で2度目の坂超えが待っている。そうなると、並大抵のスタミナでは乗り切れない

距離は芝2400mと100mしか違わない。しかし、求められる要素は全く異なる。だから2400mの好走血統を買っていても当たらない。痛い目を見るだけ。それが、東京芝2500mの特徴なのだ。

では、どんなタイプの馬を買うべきなのか?

ラップから見える必須要素

ここでアルゼンチン共和国杯のレースラップを見てみよう。そうすれば買うべき馬のタイプが一目で見えてくる。

2013年
7.5-11.0-11.4-12.5-12.6-12.1-12.4-12.2-12.1-11.9-11.8-11.6-11.8

2012年
6.8-11.2-11.0-12.1-12.3-12.3-12.9-12.6-12.1-12.1-11.5-11.2-11.8

2011年
7.3-11.1-11.7-12.2-12.6-12.6-12.5-11.9-11.9-12.0-11.5-11.7-12.5

2010年
7.0-11.1-10.8-12.2-12.2-12.1-12.2-12.3-12.1-12.2-11.8-11.6-12.4

2009年
7.3-11.4-12.1-12.5-12.5-12.3-12.1-11.7-12.0-12.3-11.0-11.8-11.9

注目したいのは上がり3ハロンだ。

アルゼンチン共和国杯はスタミナが要求されるレースである。しかし一方で、上がり3ハロンで極端に減速するような傾向は見られない。それどころか、中盤より明らかに加速している。

事実、上がり1位を叩きだした馬は過去5年で(2−2−1−0)とすべての年で馬券になっている。

つまり、アルゼンチン共和国杯で求められる要素とは……

・2度の坂超えに耐えられるスタミナ
・その上で速い上がりを叩き出せる瞬発力

この2つを併せ持つ馬こそ、アルゼンチン共和国杯の好走馬にふさわしい。

この考えを基本的な概念として、有力馬の診断を行っていこう。

ちなみに上記した2つの要素を完全に満たしている有力馬を紹介しておこう。

その馬の名(H)は↓(ランキング内で『H→馬名』の順で記載)

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前前走でスタミナと瞬発力を証明。前走は明確な不利があったため、参考外でOKだ。アクシデントがない限り、好走する可能性が高い。