今週は新潟芝2000mで行われる新潟記念の検証を行っていく。
まずは新潟記念の「ラップ」を見ることで、このレースで求められる要素を見ていくことにしよう。
以下は過去3年の同レースのラップと、前半3ハロンと上がり3ハロンの比較だ。
2012年
12.8 – 11.2 – 11.8 – 12.1 – 12.5 – 12.4 – 11.7 – 10.9 – 10.3 – 11.9
35.8-33.1
2011年
13.2 – 11.0 – 11.9 – 12.0 – 12.8 – 12.4 – 11.7 – 11.2 – 10.9 – 12.0
36.1-34.1
2010年
12.9 – 11.4 – 11.9 – 12.0 – 12.4 – 12.1 – 11.4 – 11.1 – 11.0 – 12.2
36.2-34.3
最大の特徴は「前半と後半で1.5〜2.0秒も落差があること」だ。
新潟芝2000mは直線が長いため前半から仕掛けていく馬は少なく、決めて勝負になりやすい。
騎手の心理を考えても、直線が長いため早仕掛けしても捕まってしまうというイメージを強く持っていて、なかなか動いていかない傾向が見られる。
だから、基本的には上がりの勝負になり、速い上がりを使える馬が有利になる。
もっとも、このレースはそこまで単純ではない。
上がりが重要なのは間違いないが、過去4年を見てみると、上がり3位以内で好走した馬はわずか3頭にすぎないのだ。これはどういうことなのか?
答えは、新潟の馬場状態に求めることができる。新潟は開催が進み、馬場は荒れてきている。雨で傷みやすい時期でもあり、タフなコンディションで行われることがほとんどだ。だから、好走するためにはスタミナが求められる。
つまり、「上がりが使えるスタミナのある馬」=「上がりが掛かる馬場状態で早い上がりを使った実績のある馬」が好走する傾向にある。
例えば2010年、2011年と新潟記念を連覇したナリタクリスタルは、その実績を持っていた。
2010年は2走前の釜山Sを上がり35.6(1位)で1着。2011年は3走前の中京記念を上がり36.1(1位)で1着になっている。どちらも上がりのかかるレースで、上がり1位を使い、勝っている。
新潟記念では多々単純に切れる馬を買うのではなく、ナリタクリスタルのように上がりの掛かる馬場で上がりを使える馬を買うべきだ。
では、どういった血統が強調できるのか。その検証は次回、行うことにしよう。今回はそのヒントを記しておこう。
新潟記念を的中するために抑えるべき血統とは→(現在15位前後)