今回は中山記念の血統検証を行っていこう。

中山芝1800mという特徴的な舞台で行われるため、血統にも明確な“偏り”が見られる。

その傾向を解き明かしていこう。

中山記念│過去5回好走馬血統

馬名 種牡馬 母父馬
ジャスタウェイ 2 ハーツクライ Wild Again
アルキメデス 4 アドマイヤムーン Seeking the Gold
ロゴタイプ 3 ローエングリン サンデーサイレンス
ナカヤマナイト 2 ステイゴールド カコイーシーズ
ダイワファルコン 3 ジャングルポケット サンデーサイレンス
シルポート 8 ホワイトマズル サンデーサイレンス
フェデラリスト 3 Empire Maker サンデーサイレンス
シルポート 7 ホワイトマズル サンデーサイレンス
リアルインパクト 4 ディープインパクト Meadowlake
ヴィクトワールピサ 1 ネオユニヴァース Machiavellian
キャプテントゥーレ 4 アグネスタキオン トニービン
リーチザクラウン 3 スペシャルウィーク Seattle Slew
トーセンクラウン 13 オペラハウス ダンシングブレーヴ
テイエムアンコール 12 オペラハウス ブライアンズタイム
ショウワモダン 5 エアジハード トニービン

集計期間:2010. 2.28 ~ 2014. 3. 2

凱旋門賞の血

もう上の表を見ただけで分かる方は分かるだろう。

普通の芝重賞で見る血統表に比べ、茶色の比率が高く、黄色の比率が低い。茶色はノーザンダンサー系、一方の黄色はサンデーサイレンス系を意味している。

ノーザンダンサー系の比率が高いということは、それだけスタミナが問われるということ。サンデー系の比率が低いということは、瞬発力が問われないということだ。

特に凱旋門賞を筆頭とする欧州中長距離GIに関わりが深い血は要注意だろう。

例えば歴代好走馬の血統を見てみると……

ジャスタウェイ
父ハーツクライ
→キングジョージ3着。当時、欧州最強クラスの馬だったハリケーンランとエレクトロキューショニストに僅差の価値ある3着だった。

ロゴタイプ
父ローエングリン
→欧州の大種牡馬サドラーズウェルズの系統

ナカヤマナイト
父ステイゴールド
→凱旋門賞2着馬を2頭輩出

ダイワファルコン
父ジャングルポケット
→その父トニービンは凱旋門賞馬。種牡馬としては天皇賞春を制したジャガーメイルらを輩出

シルポート
父ホワイトマズル
→キングジョージ、凱旋門賞で2着

リアルインパクト
母父メドウラーク
→圧倒的な底力を誇り、19世紀に英国競馬界を席巻したセントサイモンの系統

他にもサドラーズウェルズ系のオペラハウス産駒や、3冠馬を輩出したブライアンズタイムなど、とにかくスタミナの血が目立つ。

要するに中山記念では血統的なスタミナの裏付けがないと、好走するのは難しいのだ。今年の人気馬を見てみると……

イスラボニータ
父フジキセキ
母父コジーン

どちらも短距離血統で好走血統に合致せず。

ヌーヴォレコルト
父ハーツクライ
母父スピニングワールド

ハーツクライ産駒で好走血統に合致。スピニングワールドは欧州の名マイラーで、中長距離GI馬ではないが、父系とのバランスを考えると良い配合だ。

ロゴタイプ
父ローエングリン
母父サンデーサイレンス

昨年3着。言わずもがな。

ステファノス
父ディープインパクト
母父クロフネ

どちらも好走血統に合致せず。ディープインパクトは天皇賞春を制しているが、本質的には中距離種牡馬だ。

ご覧のように、人気馬の中ではヌーヴォレコルト、ロゴタイプに分がありそうだ。

なお、穴馬でいうと、好走血統に合致しているのはこの馬だ。

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