今回はアーリントンカップの第3回目の検証をお届けする。
歴代好走馬、特に穴馬はどんな血統をしていたのか、見ていくことにしよう。ナヴィオンやネオルミエール、アルマワイオリといった有力馬は好走血統に当てはまっているのか?
歴史を振り返ることで、週末の激走馬が見えてくる。
アーリントンカップ│過去5回好走馬血統
着 | 馬名 | 人 | 種牡馬 | 母父馬 |
---|---|---|---|---|
1 | ミッキーアイル | 1 | ディープインパクト | Rock of Gibraltar |
2 | タガノグランパ | 3 | キングカメハメハ | スペシャルウィーク |
3 | フェルメッツァ | 6 | ディープインパクト | トニービン |
1 | コパノリチャード | 1 | ダイワメジャー | トニービン |
2 | カオスモス | 2 | マイネルラヴ | ファルブラヴ |
3 | レッドアリオン | 4 | アグネスタキオン | ダンシングブレーヴ |
1 | ジャスタウェイ | 2 | ハーツクライ | Wild Again |
2 | オリービン | 3 | ダイワメジャー | Zilzal |
3 | アルキメデス | 6 | アドマイヤムーン | Seeking the Gold |
1 | ノーザンリバー | 4 | アグネスタキオン | Machiavellian |
2 | $キョウエイバサラ | 11 | Aussie Rules | Cozzene |
3 | テイエムオオタカ | 5 | ホワイトマズル | ネヴアーダンス |
1 | コスモセンサー | 5 | キングカメハメハ | リヴリア |
2 | ザタイキ | 1 | アグネスタキオン | トニービン |
3 | レト | 8 | ザカリヤ | コマンダーインチーフ |
集計期間:2010. 2.27 ~ 2014. 3. 1
持続力の血の台頭
まず、注目したいのがグレイソヴリンの血を持つ馬だろう。過去5年、グレイソヴリンの血を持った馬が必ず馬券になっている。
フェルメッツァ
母父トニービン(グレイソヴリン系)
コパノリチャード
母父トニービン
ジャスタウェイ
父ハーツクライ(その母父トニービン)
キョウエイバサラ
母父コジーン(グレイソヴリン系)
ザタイキ
母父トニービン
昨年は6番人気のフェルメッツァが3着に激走。それまでの4年はグレイソヴリンの血を持つ馬が必ず連対していた。
グレイソヴリンの血が強調できるという“事実”には明確な“理由”が存在する。長くなるため、ここでは省くが、メルマガを読んでいただければその理由がはっきり分かる。そして、その理由を知ることは、ある意味でグレイソヴリンが強調できるということを知る以上に重要な事だと私は考えている。
理由を知ることの大切さ
少し話を脱線して、チェスの話をしよう。
チェスは日本の将棋と違い、使える駒が限られている(※将棋と違い、とった駒は盤面に戻せない)ため、選択肢が少ない。
選択肢が少ないため、プログラミングが比較的簡単で、1997年には当時世界チャンピオンだったガルリ・カスパロフ氏に、コンピューターソフト『ディープ・ブルー』が勝利している。今では人間がコンピューターに勝てないほど、技術が進んでいる。
コンピューターが人間より強くなったことで、若いチェスプレーヤーはコンピューターを模範として打つようになった。しかし、ここで問題が発生する。
プロ同士が行ったある試合の検討をしている時、世界チャンピオンがプレーヤーに対し、「どうしてこの手を打ったんだ?」と質問した。するとプレーヤーは「コンピューターがそう打っていたから」と答えたそうだ。
その一手は有効に働いたため、選択肢として正しかったと言えるだろう。
しかし、世界チャンピオンは疑問に思ったという。
「なぜ、その一手が有効なのか分からなければ、チェスを理解したことにはならない」と。
それを聞いた時、競馬に通じるところがあると思った。なぜその馬が走ったのか、なぜその血統を持つ馬が連続して好走しているのか、その背景が分からなければ意味がない。
なぜ意味がないかといえば、偶然が重なったものかもしれないからだ。
根拠を示せなければ、「必然」なのか「偶然」なのか、判断できない。それが判断できないと、仮にそのレースを当てられたとしても、他のレースで応用が効かなくなる。
例えば殺人事件で犯人を検挙する際、「現場近くにいてナイフを持っていたから」だけでは弱い。偶然持っていただけかもしれないのだから。
被害者の傷口と一致してはじめて「証拠」として成り立つ。言い方を変えれば、「根拠」がない限り、「証拠」としては有効にならないのだ。
競馬でも同じだと、私は考えている。
歴代好走馬の共通点を上げるだけでなく、なぜ、そのような共通点を持っていたのかを解き明かさない限り、あまり意味のない考察だと思っている。
だからこそ、メルマガでは「根拠」を明確に示し、競馬の本質に迫っていくことを心がけている。
もし、興味あれば、ともに競馬の本質に迫っていこう。
さて、そんなわけでアーリントンカップではグレイソヴリンの血が強調できる。しかし、今年の出走馬を見渡すと、グレイソヴリンの血を持っている馬は限られている。
そこで、「グレイソヴリンが強調できる馬場で強調できる血統は何か?」と、考えてみることにしよう。
そうなると、浮上してくるのがこの穴馬だ。
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グレイソヴリンと同じような特徴を持つ血を持っているため、面白い穴馬の1頭と考えていいだろう。