共同通信杯はまずまず自信を持って臨んだが、本命のアヴニールマルシェがまさかの凡走。
ドゥラメンテが取りこぼすという点や、穴馬候補の1頭アンビシャスが好走した点は当たったが、本命が来なければ意味がない。
勝ったリアルスティールは1戦1勝馬。重賞ではあまり高評価しない方がいいタイプの馬だったため軽視したが、不安を一蹴する走りぶりだった。
今回はそのリアルスティールの可能性について書いていきたい。
歴史が示すリアルスティールの将来性
共同通信杯をキャリア2戦目で制したというのは、かなり意味のあることだ。
芝1800mという距離は、スピードと底力の両方が求められるため、総合的な能力の高さが問われる。純粋に力がある馬が勝つ傾向にあるわけだ。(※中山芝1800mは特殊な作りのため例外)特にキャリアが浅い中、芝1800mの重賞で勝つというのは能力の高さ以外の何物でもない。
事実、興味深いデータがある。
キャリア1戦1勝で芝1800mの重賞を勝った馬は2005年以降、12頭いる。
サトノクラウン
ブラックエンブレム
レッドリヴェール
サクラプレジール
コディーノ
ディープブリランテ
ローズキングダム
ナカヤマフェスタ
ロジユニヴァース
フサイチアソート
フサイチホウオー
今年の3歳馬を除くと、全部で9頭。このうち、半数の5頭が後にGIを制している。さらに2頭はGIで馬券に絡んでいる。
レッドリヴェール
阪神JF制覇
コディーノ
朝日杯FS2着、皐月賞3着
ディープブリランテ
ダービー制覇
ローズキングダム
ジャパンカップ、朝日杯FS制覇
ナカヤマフェスタ
宝塚記念制覇、凱旋門賞2着
ロジユニヴァース
日本ダービー制覇
フサイチホウオー
皐月賞3着
リアルスティールはこのそうそうたるメンバーと同じ道を歩む可能性があるわけだ。
ちなみにGIで好走できなかった2頭、サクラプレジールとフサイチアソートの父はサクラプレジデントとトワイニング。
どちらも芝GI馬ではなく、クラシック血統ではない。
一方、GIで馬券に絡んだ馬たちの父はすべて芝GI馬だった。
リアルスティールの父はディープインパクト。言うまでもなく芝GI馬だ。つまり今後、リアルスティールがGIで好走する可能性は極めて高いし、GIを制する可能性も十分にあると考えられる。
そういう観点から見ても、面白いのが競馬であるだけに、リアルスティールの今後に注目したい。
ちなみにこの馬、クラシック番付で5番手に挙げた馬だった。
横綱 ポルトドートウィユ
大関 シャイニングレイ
関脇 ドゥラメンテ
小結 アヴニールマルシェ
前頭筆 リアルスティール
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これで上位5頭はほとんどクラシック出走が確実となった。(アヴニールマルシェは今回の負けでどうなるか微妙になったが。)見立てが間違っていなかったということでホッとしている。
1戦1勝馬は今後も嫌う
こういうことを書くと、
「じゃあ、なんで共同通信杯で本命にしなかったんだ?」
という声が聞こえてきそうだが、この判断に関しては後悔していない。重賞で1戦1勝の人気馬を本命にするというのは、長い目で見れば確実によくないからだ。
競馬で勝つためには目の前の負けにとらわれず、長い目で見ていくことも必要。リアルスティールが予想以上に強くて今後が楽しみになった、今回の負けはそう諦めればいいだけの話だ。
今後も恐れることなく、重賞における1戦1勝馬は嫌っていきたい。
さて、今週は春のダート王決定戦のフェブラリーステークスが行われる。
なお、現時点での本命候補はこの馬だ。
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