女王決定戦を制する血

前回はオークスの舞台設定を紐解き、レースの本質を検証した。

オークスというレースがなぜ荒れにくいレースなのか、分かっていただけたかと思う。

今回は血統面を見ていこう。歴代好走馬を見ることで、未来の激走馬が見えてくる

サンデーの血は必須

まず大前提として、サンデーサイレンスの血は必要不可欠だ。

オークスは直線の長い府中で行われる牝馬限定のGIだ。瞬発力がなければ好走することは難しい。

実際、過去5年の好走馬を見てみると、15頭中12頭が父サンデーサイレンス系だった。

残り3頭のうち、1頭は母父サンデーサイレンス。残りの2頭は非サンデー系だったが、1頭はサンデー系と双璧をなす瞬発力の種牡馬キングカメハメハを父に持っていた。そして最後の1頭は逃げ馬だった。

つまり、逃げ馬でない限り、サンデーサイレンスの血は必須ということだ。特に父サンデー系が好ましいことは、過去の歴史を紐解いても明らかだろう。

といっても昨今はほとんどの馬がサンデーの血を持っている。ここからどのように差別化していくかが重要になってくる。

コース巧者を狙え!

そこで狙いたいのがコース巧者である。過去の好走馬を見てみると、東京芝2400Mで好成績を上げている種牡馬の産駒がそのまま好走していた。以下が過去5年の好走馬15頭の父のリストである。

スズカマンボ
ディープインパクト×4
ステイゴールド
デュランダル
モンズン
クロフネ
キングカメハメハ
ゼンノロブロイ×2
スペシャルウィーク
アグネスタキオン

このうち、ディープインパクト、ステイゴールド、ゼンノロブロイ、スペシャルウィーク、キングカメハメハ、アグネスタキオンは東京芝2400Mで行われるGIで勝っている、もしくは産駒が勝利を挙げている種牡馬だ。

またスペシャルウィーク、ディープインパクト、ゼンノロブロイ、ステイゴールド、キングカメハメハは2011年以降、当コースに出走した産駒の複勝率ランキングでトップ10に入る種牡馬である。

つまり、東京芝2400Mが得意な種牡馬を買えば、かなり的中に近づくのだ。

まとめると……

・サンデーサイレンスの血は必須
・東京芝2400MのGIに縁のある血
・東京芝2400Mリーディング種牡馬の産駒

この条件を満たす馬が、最も軸馬にふさわしいと言える。

となると、上記の条件を満たし、東京芝2400Mで最も優秀な成績を残しているこの種牡馬を父に持つこの馬は、好走の可能性が高いと言えそうだ。

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もともと実力のある馬だし、血統的にも合う。ハープスターを倒すのは難しいかもしれないが、確実に走ってきそうだ。