前回、前々回とアルゼンチン共和国杯を「馬齢」という観点から検証してきた。

その過程で「高齢馬の不振」や「4歳馬の躍動」の理由を分析し、「5、6歳馬の好走の条件」を探った。

今回はアルゼンチン共和国杯の「穴馬爆走ローテ」について記していこう。

強調できる前走と強調できない前走

アルゼンチン共和国杯は東京芝2500Mで行われる。東京コースは坂があり、直線が長い。このコースを経験しておくことが重要で、適性の異なるコースから参戦してきた馬は凡走する傾向にある。

例えば過去10年、このレースの主なステップである札幌、中山、東京、京都から参戦した馬たちの成績を見てみよう。

前走場所 着別度数 勝率 複勝率 単回値 複回値
札幌 1- 1- 0- 15/ 17 5.9% 11.8% 147 64
東京 2- 3- 5- 40/ 50 4.0% 20.0% 24 69
中山 1- 1- 1- 18/ 21 4.8% 14.3% 18 27
京都 6- 4- 4- 49/ 63 9.5% 22.2% 76 76

ご覧のとおり、東京や京都がいい一方で、直線の短い札幌や中山から参戦した馬たちは凡走傾向にある

中でも中山で好走した3頭はすべて3番人気以内で、穴馬が好走したことは1度もない。

中山をステップにここへ臨んでくる人気薄馬が穴を開ける可能性はとても低いのだ。

アルゼンチン共和国杯の“爆走ローテ”

では、どういったステップを踏んできた馬が強調できるのか。ここでは「前走東京組」に注目したい。このレースでは、前走で東京を経験している馬がとても有利になる。

中でも前走東京で連対した馬に関しては、アルゼンチン共和国杯で激走する可能性を秘めている。

1.前走東京
2.かつ前走連対した馬

この成績を見てみよう。

前走1着
(1―3―4―6)
複勝率57%
複勝回収値200

前走2着
(1―0―1―2)
複勝率50%
複勝回収値160

ご覧のとおり、驚異的な好走率と回収値を誇っている。ちなみに前走3着以下の成績は(0―0―0―32)。前回検証したように、やはり好調馬が好成績を残していることが分かる。

また、前走東京で1着だった馬がアルゼンチン共和国杯で一桁人気だった場合は(2―3―5―4) で複勝率70%と、信頼性は非常に高い。

まさにこれが、アルゼンチン共和国杯の「爆走ローテ」というわけだ。

今年、該当する馬は2頭。中でも一桁人気に支持されることが確実なこの馬は、「最も熱い穴馬」と言えそうだ。

その馬の名は→
(現在10位以内!リンク先で解答の確認をお願いします!)

次回もアルゼンチン共和国杯について深く掘り下げていく。乞うご期待!