今回は富士ステークスのデータ検証を行っていこう。

府中のマイル重賞で求められるものとは何なのだろうか? 一つ一つ見ていくことにしよう。

勝ち馬の条件

血統検証で「菊花賞、天皇賞春血統」、「欧州中長距離GI血統」が重要だと書いた。

http://jinkeiba.com/2014/1021/7593

やはり府中のマイル重賞は、普通のマイルで求められる以上のスタミナが必要になる。

だから血統背景に加えて、距離をこなせる裏付けがほしい。そこで重要になるのが……

・1800m重賞実績
・府中のマイル重賞実績(GIなら馬券圏内、GIIIなら1着)

である。

1800m以上の距離、もしくは同じ舞台である府中のマイル重賞で好走できるだけのスタミナがあるか。特に歴代の勝ち馬はほとんどこの実績を持っていた。

2013年
1着 ダノンシャーク
安田記念3着
エプソムカップ2着

2012年
1着 クラレント
NHKマイルC3着

2011年
1着 エイシンアポロン
毎日王冠2着
弥生賞2着

2009年
1着 アブソリュート
東京新聞杯1着

2010年のダノンヨーヨーこそ該当しなかったが、2000年以降の勝ち馬13頭中12頭は実績を持っていた

勝つためには距離をこなせる裏付けが必要。そのことを頭に入れておくべきだろう。

苦戦する高齢馬

スタミナが問われる舞台ということは……

高齢馬にとってキツイ舞台

と言い換えることができる。厳しい条件になればなるほど、若い馬のフレッシュさが武器になってくる。

実際に過去10回の馬齢別の成績を見てみよう。

◆年齢別集計
集計期間:2004.10.23 ~ 2013.10.19
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年齢 着別度数 勝率 複勝率 単回値 複回値
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3歳 2- 1- 4- 30/ 37 5.4% 18.9% 52 121
4歳 2- 1- 2- 13/ 18 11.1% 27.8% 51 72
5歳 4- 5- 2- 34/ 45 8.9% 24.4% 60 107
6歳 0- 3- 1- 30/ 34 0.0% 11.8% 0 99
7歳以上 2- 0- 1- 32/ 35 5.7% 8.6% 232 106
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ご覧のとおり、6歳以上になると、好走率はガクンと落ちる。4、5歳が中心になるレースといえるのだ。

ちなみに7歳以上ながら好走した3頭は以下のとおり。

マイケルバローズ
キネティクス
ウインラディウス

この3頭に「前走馬券圏内」という共通点があった。高齢馬ながら第一線で活躍し続けている馬、あるいは調子のいい馬は、ここでも勝負になる可能性があるのだ。

前走、馬券圏外だった7歳以上の馬は(0−0−0−25)。好走は絶望的と言えそうだ。

キャリア過多

同じように、キャリアを重ねすぎるのはあまり良くない。休養の機会が少なく、疲労がたまってしまう可能性があるからだ。

スタミナの問われる府中のマイル重賞では“見えない疲労”が致命傷となる。

例えばキャリア26戦以上の馬は(2−2−2−68)と、好走率はわずか8%。期待値はかなり低い。

特に年齢が若いにもかかわらず、キャリアを重ねている馬は強調できない。

・5歳馬
・キャリア21戦以上

上記に該当する馬は(0−0−0−13)と、全く走っていない。コスモセンサーが1番人気に、ザレマが3番人気に支持されるなど、人気になった馬もいるが、ことごとく馬券圏外に去っている。

年齢が若いにもかかわらず、キャリアを重ねている馬は割引が必要だ。

となると、この馬は“危険な人気馬”になるかもしれない。

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前走は久々に好走して健在ぶりをアピールしたが、年齢にしてはキャリアを重ねすぎている。あまり強調できる実績とは言えない。