前回は菊花賞で圧倒的1番人気に支持されることが確実な「エピファネイアが勝てない理由」を探った。
今回は菊花賞の「好走血統」について記していこう。
牡馬クラシック最終戦で求められる要素は「瞬発力と一定のスタミナを兼ねそろえた血」。
このキーワードを手がかりに、検証を進めていこう。
好走への下地となるスタミナの源
血統的にどういった馬が強調できるのか。まず注目していきたいのが「一定のスタミナ」の部分だ。
菊花賞は3000Mの長丁場。近年はスピード化によって昔ほどスタミナを求められていないが、それでも一定のスタミナがなければ3000Mを走り切ることはできない。
そこで、強調できるのが「3000Mを超えるGI(菊花賞、天皇賞春)」か「凱旋門賞を始めとする欧州の中長距離GI」に縁のある血だ。
父や母父が長距離GIを勝っていれば、豊富なスタミナを秘めている可能性が高い。日本より馬場が重たく、スタミナが求められる欧州の場合は2400M以上のGIであればOKだ。
実際、過去5年の好走馬たちは例外なく「スタミナの血」を持っていた。
以下の項目に当てはまっているかどうか、過去の好走馬を見ていくことにしよう。
A.競走馬時代、自身が「3000Mを超えるGI(菊花賞、天皇賞春)」か「凱旋門賞を始めとする欧州の中長距離GI」で好走
B.産駒が「3000Mを超えるGI(菊花賞、天皇賞春)」か「凱旋門賞を始めとする欧州の中長距離GI」で好走
2012年
1着 ゴールドシップ(1番人気)
父ステイゴールド(A、B)
母父メジロマックイーン(A)
2着 スカイディグニティ(5番人気)
父ブライアンズタイム(B)
母父ノーザンテースト(B)
3着 ユウキソルジャー(7番人気)
父トーセンダンス(※全兄ダンスインザダークがA、Bに該当)
2011年
1着 オルフェーヴル(1番人気)
父ステイゴールド(A、B)
母父メジロマックイーン(A)
2着 ウインバリアシオン(2番人気)
父ハーツクライ(A)
3着 トーセンラー(3番人気)
父ディープインパクト(A)
※母母父サドラーズウェルズ(A、B)
2010年
1着 ビッグウィーク(7番人気)
父バゴ(A)
母父サンデーサイレンス(B)
2着 ローズキングダム(1番人気)
母父サンデーサイレンス(B)
3着 ビートブラック(11番人気)
母父ブライアンズタイム(B)
※父母父トニービン(A、B)
ご覧のとおり、過去3年だけ振り返ったがすべての馬がスタミナの血を持っていた。
なお、ローズキングダムは血統背景がサンデーサイレンスのみと弱いが、彼は圧倒的1番人気に支持されながら2着に敗れている。そのことを考えれば、これは凡走扱いとしてもいいくらいだし、この程度の血統背景なら「消し候補」と考えても差し支えないレベルだろう。
まとめると、父か母父に「スタミナの血」を持たない馬が好走するのは極めて厳しいのが菊花賞というレースなのだ。
さて、長くなってしまったので、「瞬発力」に関する検証は次回とすることにしよう。
なので今回は、菊花賞の「好走配合」を人気ブログランキングの紹介欄に記しておく。ぜひ、チェックしておいてほしい。
その菊花賞の「好走配合」とは→(現在10位前後!当サイトの紹介欄に答えを掲載しています)