函館最終週の芝2000mで行われる函館記念。一昨年、12番人気の10歳馬マヤノライジンを本命に抜擢して的中させた思い出のレースでもある。

夏競馬で大きく勝つために落とせないレースで重要になるのは「レース質」を知ることだ。まずはそこから入っていこう。

以下が過去5回の函館記念のテンの3F、上がり3Fの比較である。(※2011年は札幌開催のため対象外)

2012年
34.9−36.5

2010年
34.5−36.0

2008年
34.8−36.9

2007年
37.1−35.9

2006年
35.5−39.4
※稍重

ご覧のとおり、5回中4回は明らかな前傾ラップとなっている。スタートから飛ばして道中も「持続的な脚」を使い、直線では「いかに失速しないか」が函館記念で求められる要素なのだ。

ちなみに例外の2007年は唯一の少頭数立てで、メンバーもスロー必至の構成だった。

逃げたのはマイソールサウンドで、2番手につけたのがナムラマースとアドマイヤフジだったが、この3頭の前走は……

マイソールサウンド
4角9番手
後方でたれて14着

ナムラマース
4角16番手
後方一気8着

アドマイヤフジ
4角14番手
後方一気4着

つまり、先行した馬が1頭もおらず、2番手の2頭の前走は完全な差し競馬だった。

以上のように、スローペースは必然だったのだ。

今年はフルゲート近くになるだろうし、逃げたい逃げ馬もいるため、レースはある程度流れるだろう。つまり、例年どおりの傾向を重視して、血統的なアプローチを行い、買い目を探っていくことが有効だ。