今回は2015年の関屋記念の検証していきましょう。

過去のデータを改めて振り返ってみると、面白い傾向が出ているんですよね。

どの馬が王者に近いのか? 考察していきましょう。

不振の前走上がり上位馬

新潟といえば直線が長い。とにかく長い。だから、瞬発力が重要だと思われがちです。

もちろん、それは間違いではありません。

ただし、単純な瞬発力勝負にはなりません。

なぜなら、直線が“長すぎる”からです。

新潟外回りの直線は658.7mもあります。もちろん、JRAでは最長です。直線が長すぎるとどういうことが起きるのか?

仕掛けどころが難しいんです。

例えば直線が短い小回りコースだと、何も考えなくても直線の入り口で追えばいい。脚を余したくなければ3、4コーナーから捲っていけばいい。

京都の外回りや東京にしても、直線に入ってすぐに追ったところで最後の1ハロンで少し失速するくらいで、脚を余すことはない。

ですが、新潟だとそうはいかないんです。なにせ600m以上あります。直線の入り口から追い出したら確実に失速します。だからといって溜めていると、仕掛けが遅れてしまうことがある。まぁ騎手心理として仕掛けが遅れるのは嫌なので、大体みんな早めに仕掛けるんですよ。そして、大体失速する。

よって、速い上がりを使えるからといって好走につながるとは限らないんです。例えば関屋記念における前走上がり別の成績を見てみましょう。

◆前走脚質別集計
集計期間:2005. 7.31 ~ 2014. 8.17
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前走脚質 着別度数
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3F 1位 2- 1- 1- 14/ 18
3F 2位 0- 0- 0- 11/ 11
3F 3位 0- 2- 1- 14/ 17
3F ~5位 0- 1- 5- 19/ 25
3F 6位~ 8- 6- 4- 75/ 93
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見てください。前走、上がり6位以下の馬たちが抜群の成績を残しています。一方で上がり上位馬は散々。上がり1位が辛うじて検討していますが、人気を見てみると1番人気が2頭、2、3番人気が1頭ずつと、人気馬しか走っていません。

要するに、「上がりを使える=関屋記念でもいい!」という式は成り立たないんですね。

ということで人気ほどの信頼性がないのがこの馬です。

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速い上がりを使えるのは間違いありません。コース実績もあります。ですが、勝ち負けできるかというと「?」。追い込んで掲示板のしたの方、よくて3着というのが関の山ではないでしょうか。