今回は阪神大賞典の検証を行っていこう。

阪神芝3000mという、1年に1度しか行われない特殊な条件で求められる血統要素とは何なのだろうか?

まずは歴代好走馬から激走馬の共通点を探っていくことにしよう。

阪神大賞典│過去5回好走馬血統

馬名 種牡馬 母父馬
ゴールドシップ 1 ステイゴールド メジロマックイーン
アドマイヤラクティ 5 ハーツクライ エリシオ
バンデ 3 Authorized Priolo
ゴールドシップ 1 ステイゴールド メジロマックイーン
デスペラード 3 ネオユニヴァース トニービン
フォゲッタブル 5 ダンスインザダーク トニービン
ギュスターヴクライ 3 ハーツクライ Fabulous Dancer
オルフェーヴル 1 ステイゴールド メジロマックイーン
ナムラクレセント 5 ヤマニンセラフィム サクラシヨウリ
ナムラクレセント 3 ヤマニンセラフィム サクラシヨウリ
$コスモメドウ 1 King’s Best Sadler’s Wells
モンテクリスエス 6 シンボリクリスエス Last Tycoon
トウカイトリック 5 エルコンドルパサー Silver Hawk
ジャミール 4 ステイゴールド Sadler’s Wells
メイショウベルーガ 1 フレンチデピュティ Sadler’s Wells

集計期間:2009. 3.22 ~ 2014. 3.23

上記の血統表をパッと見ただけでも、とにかく重たい血統、とにかくタフな血統が強調できることが分かる。

JRAの長距離重賞は全部で4つ。

天皇賞春
阪神大賞典
ステイヤーズステークス
ダイヤモンドステークス

このうち、比較的馬場が軽い京都と東京で行われる天皇賞春とダイヤモンドSでは瞬発力が求められる。言い換えると、阪神大賞典で求められる血とは異なる。

一方、ステイヤーズSはとにかくスタミナ血統が強調できる。そして、中山と阪神は「重たい芝」、「直線の急坂」、「内回りコース」など、似通っている点が多く、同じような重たい血統が強調できる。

具体的に書くと……

・長距離GI血統(天皇賞春、菊花賞)
・欧州中長距離GI血統(凱旋門賞、キングジョージなど)

例えば5番人気以下ながら好走した馬の血統を見てみよう。

アドマイヤラクティ

父ハーツクライは菊花賞、天皇賞春2着のウインバリアシオンらを輩出。自身はキングジョージで3着。そして母父エリシオは凱旋門賞馬だ。

フォゲッタブル

父ダンスインザダークはご存知の通り、菊花賞馬。トニービンは凱旋門賞馬である。

ナムラクレセント

母父サクラショウリは菊花賞馬サクラスターオーを輩出。ナムラクレセントは自身が菊花賞3着。

トウカイトリック

父エルコンドルパサーはサンクルー大賞1着、凱旋門賞2着。母父は欧州の大種牡馬サドラーズウェルズ。

ご覧のとおり、ほとんどの馬がスタミナの血を持っていた。ということで、ひたすらタフな血、スタミナをある血を狙っていけばいい。

となると、人気馬の中でこの馬は信頼性が低いといえる。

その馬の名(E)は↓↓(ランキング内で『アルファベット→馬名』の順で記載)

人気ブログランキング内で公開中!
(現在10位前後!当サイトの紹介欄に注目馬を掲載しています)

この馬の父の産駒は3000m以上の重賞で(1−1−0−16)と全く結果を出せていない。馬券圏内に来た2頭はハンデ戦の逃げ切り勝ちと、圧倒的1番人気を裏切った2着だった。他には1番人気1頭、2番人気2頭を含む6頭が5番人気以内に支持されたが、人気を裏切る結果となっている。

母系がスタミナ豊富であるため、一考の余地はあるものの、少なくとも本命にできるようなタイプではない。