今週は“グランプリ”有馬記念を徹底的に検証していく。
ゴールドシップやエピファネイア、ジェンティルドンナにジャスタウェイというように豪華なメンバーが揃った。
まずはどんなタイプの馬が強調できるのか、考えていこう。
歴代勝ち馬の脚質
有馬記念の歴代勝ち馬の脚質を見ていくと、ひとつの共通点があることに気づく。
歴代勝ち馬のコーナーにおける通過順を見てみると……
オルフェーヴル 13−12−2
ゴールドシップ 15−14−10
オルフェーヴル 10−8−5
ヴィクトワールピサ 4−2−2
ドリームジャーニー 15−14−8
ヴィクトワールピサを除く4頭は、3コーナーから4コーナーにかけてポジションを押し上げていることが分かる。
つまり、マクリの競馬をしているのだ。
有馬記念は12月の暮に行われる。馬場状態はタフな場合が多く、前が厳しい展開になりやすい。ただ、中山の直線は310mと短いため、直線一気は通用しない。
だから、コーナーからまくっていって差せるタイプの馬が勝ち切っているのだ。
通常の年であれば、こういうタイプの馬を狙っていくべきである。
ヴィクトワールピサが好走できた理由
では比較的前から競馬を進めたヴィクトワールピサが好走できた理由は何なのか? これはペースと馬場状態による恩恵が大きかった。
まずこの年の有馬記念は逃げ馬不在で超スローペースとなった。
道中はなんと2回も13秒台中盤のラップを刻み、ラスト3ハロンはすべて11秒台。言ってみれば上がり3ハロン(正確に言えばラスト1000m)の位置取り勝負になったため、前につけたヴィクトワールピサが勝ち切れた。通常の年であれば、ブエナビスタが勝っていたはずだ。
しかもこの年の中山は馬場状態が良好で、前残りが発生しやすい馬場だった。
有馬記念の行われた週末における脚質別の成績を見てみよう。
脚質上り別集計
脚質上り | 着別度数 |
---|---|
平地・逃げ | 2- 0- 0- 8/ 10 |
平地・先行 | 5- 5- 1- 28/ 39 |
平地・中団 | 3- 5- 3- 45/ 56 |
平地・後方 | 0- 0- 6- 41/ 47 |
集計期間:2012.12.22 ~ 2012.12.23
ご覧のとおり、逃げ馬が2勝、先行馬が5勝を挙げている。
さらに後方待機組が3着までしか来られていない。明らかに差しが届かない馬場だったわけだ。
前残りが起こりやすい(少なくともフラットな状態の)馬場と超スローペースという展開が、ヴィクトワールピサの激走を生んだのである。
今年の馬場状態
ここまでの検証で過去5回の有馬記念のパターンが分かった。
・基本的にマクリ勝負(差し馬が台頭)
・前有利の馬場と展開がハマれば前残りも
では、今年はどちらのパターンに当てはまるのだろうか?
先週末の馬場状態を見れば、どんな馬を狙うべきか、簡単にわかる。
脚質上り別集計
脚質上り | 着別度数 |
---|---|
平地・逃げ | 0- 1- 0- 12/ 13 |
平地・先行 | 6- 3- 3- 24/ 36 |
平地・中団 | 3- 3- 7- 53/ 66 |
平地・後方 | 2- 4- 1- 44/ 51 |
平地・マクリ | 0- 0- 0- 1/ 1 |
集計期間:2014.12.20 ~ 2014.12.21
注目すべきなのは逃げ馬が1頭しか馬券に絡んでいないこと。
そして後方待機組がバンバン穴を開けていることだ。
今年は開幕週から差しが決まっていた。徐々に内の馬場が踏まれて固まるに連れ、内有利の馬場になる可能性もあったが、先週末の雨によって再び馬場は緩んだ。
よって、差しが決める馬場状態にあると考えていい。
となると、今年はマクリの競馬になる可能性が高い。
タフな馬場を苦にせず、コーナーからまくっていけるタイプの馬
今年の有馬記念は、こういうタイプの馬を軸にしていくべきだろう。
では、どの馬が該当するのか? おそらくこの馬はそういう競馬ができる。
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