今週は有馬記念に関して徹底的に検証していく。

まずは有馬記念の舞台設定を考えていくことからはじめてみよう。

秋古馬3冠の最終戦にして“グランプリ”と言われるお祭りレース。その“真実”に迫っていこう。

有馬記念の“真実”

有馬記念は日本ダービーに勝るとも劣らない“お祭り”だ。

売上を見れば、有馬記念がいかにずば抜けた注目度を集めるレースかが分かる。例えば昨年の売上げベスト5を見てみよう。

有馬記念 350億8838万7600円
日本ダービー 237億1771万4300円
天皇賞春 187億8402万5800円
ジャパンカップ 173億2187万8200円
天皇賞秋 172億3188万700円

ご覧のとおり、日本ダービーより100億円以上、買われている。4位のジャパンカップ以下にはダブルスコアと、圧倒的な差をつけている。

感覚的にも数字の上でも、日本で最も盛り上がるGIが有馬記念であることは間違いないのだ。

しかし、世間のムードとは裏腹に、各陣営の有馬記念に対するトーンははっきり言って低い。なぜなら、有馬記念を目標に仕上げてくる陣営など、ほとんどいないからだ。

秋の最大の目標

秋古馬3冠といえば天皇賞秋、ジャパンカップ、そして有馬記念である。

だが、はっきり言って有馬記念は“軽視”されている。種牡馬価値が上がらないからだ。

府中の根幹距離で行われる天皇賞秋やジャパンカップは紛れが起こりにくく、実力が問われる。

一方、有馬記念が行われる中山は直線が短いトリッキーなコースのため、紛れが起こりやすい。

種牡馬に求められるのは絶対的な競走能力を持っているかどうか、である。当然、本格派の府中のGIで勝った馬のほうが評価される。

馬主(特に生産界の“帝王”社台グループ)にとって、どちらのGIをとったほうが利益になるかは明白だ。そうなると、どちらのレースに注力してくるかは火を見るより明らかである。

だから、本当に強い馬は天皇賞秋やジャパンカップを秋の最大の目標にしてくる。(ジャパンカップの場合、賞金が高額という理由も大きい)

言い換えれば有馬記念ははっきり言って「おまけ」なのだ。余力が残っていれば使うが、絶対に取らなければいけない栄冠ではない。

日本で一番盛り上がるレースであるにもかかわらず、有力馬の陣営にとっては“おまけ”という位置づけ。それが、有馬記念の“真実”なのだ。

有馬記念で狙うべきなのは……

有力馬の陣営は有馬記念を“おまけ”と捉えている。

言い換えれば、有馬記念を目標に仕上げてきている馬は極端に少ない。だから波乱が起こる可能性は十分にある。

そして有力馬が有馬記念を目標にしていないからこそ、有馬記念を目標に仕上げてきた伏兵にチャンスが回ってくる

二桁人気ながら穴を開けた2012年のオーシャンブルー、2010年のトゥザグローリー、2009年のエアシェイディが、まさにこのタイプだ。

有馬記念で穴馬を見つけたいなら「有馬記念を目標に仕上げてきている馬」を見つけることが最大の近道なのである。

今回の出走馬でいえば、この馬は明らかに有馬記念を目標に仕上げてきている。

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今年重賞を2つ勝っているにもかかわらず、賞金が足りなくて出走がかなわないかもしれないという残念過ぎる現実に直面しているが、出走してくればこの馬が最大の“狙い目”になることは間違いない。