今週は朝日杯フューチュリティステークスに加え、中京で愛知杯が開催される。

昨年の愛知杯は12番人気→14番人気→13番人気という決着で3連単470万馬券という大波乱のレースとなった。一昨年も3連単は20万馬券。

波乱の可能性は多分に含んだ牝馬限定重賞を展望していこう。

愛知杯とは?

愛知杯は中京芝2000mで行われる3歳以上の牝馬限定GIII(ハンデ)だ。

ただでさえ難解な牝馬限定戦がハンデ戦となり、難易度はとても高い。では、どんな点に注目していけばいいのか?

最初に単純かつ一番重要な着眼点として挙げられるのが「展開」だ。

牝馬の特徴と波乱の共通点

牝馬は牡馬に比べて瞬発力が優れている。競馬中継やブログを見ていると、「牝馬特有のキレ味」というフレーズを耳にしたり、目にしたりしたことがあるのではないだろうか。この格言は正しい。

ただし、こういう解釈もできる。それは……

牡馬より底力がない

底力がないと、踏ん張りが聞かない。言い換えると、ゴール前で粘ることができない。

だから、牝馬からは強い逃げ馬が出にくい。近年、「強い牝馬の逃げ馬」というフレーズでピンとくるのはダイワスカーレットくらいではないだろうか?(そのダイワスカーレットが現役だったのも5年以上前の話だ。)GIIIレベルですら、強い逃げ馬というのはなかなかいない。

よって、牝馬限定重賞というのは逃げ馬不在でスローペースになることが本当に多く、前残りの波乱が起こりやすいのだ。

昨年の愛知杯がまさにそういうレースだった。

スタートからほとんどの区間で12秒台のラップを刻み、ラスト2ハロンの瞬発力勝負に。結果、先行していた馬しか勝負にならず、大万馬券が生まれたわけだ。

今年のレース展開は……

今年の出走メンバーを見ていると、前走逃げた馬はサンシャインのみ。しかもサンシャインは前走、突如として逃げただけで、純粋な逃げ馬ではない。

コーディリアが前前走逃げているのと、フィロパトールあたりも逃げられそう。ただ、総合的に見ると今年もペースは落ち着きそうなメンバー構成だ。

となると、今年も前へ行った馬の中から穴馬が出る可能性が高い。

前へ行って展開に恵まれ、
粘り込めるタイプの馬――。

まずはこういうタイプを狙っていくべきだろう。

例えばある程度前につけられてそれなりに上がりをまとめられるこの馬は、面白い穴馬になりそうだ。

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