前回の関屋記念の検証では、歴代好走馬に共通した実績に関して検証した。

このレースで求められる資質を加味すれば、どんな実績が強調できてどんな馬が危険なのか、わかったと思う。

今回は「枠順の明暗」に関して書いていこう。

新潟マイルで圧倒的に有利なのは……

新潟で枠順の傾向が顕著なコースといえば、芝1000Mを思い浮かべるのではないだろうか?

例えばアイビスサマーダッシュは外枠が圧倒的に有利だ。実際、今年も外枠の人気薄馬が穴を開けている。

もっとも、傾向が顕著なのは直千競馬だけではない。

新潟は基本的に極端な内枠が不利で、関屋記念でも圧倒的に内が不利というデータが出ている。

なぜ内枠が圧倒的に不利なのか? これは新潟のコース形態が大きく影響している。

新潟は直線が長いため、広くてゆったりとしたコースだと思われがちだ。しかし、実際には違う。直線が長い反面、コーナーがかなり急で、立ち回りにくいコースなのだ。

http://jra.jp/facilities/race/niigata/course.html

ここを見てもらえればわかると思うが、長方形のようなになっている。直線が長いわりにコーナーのゆとりがない。だからラチ沿いを通る可能性が高い内枠の馬は、コーナーワークで体力を消耗し、直線で余力がなくなってしまう。

陸上短距離の選手が「1レーンはカーブが急だからコーナーワークが難しい」というのと同じ原理だ。

関屋記念の過去10年の枠順別の成績を見ても、内枠不利、外枠有利の傾向は明らかだ。

◆関屋記念枠番別集計
集計期間:2004. 8. 1 ~ 2013. 8.11
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枠番 着別度数 勝率 複勝率 単回値 複回値
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1枠 1- 0- 0-16/17 5.9% 5.9% 45 13
2枠 0- 1- 2-15/18 0.0% 16.7% 0 36
3枠 1- 0- 0-17/18 5.6% 5.6% 23 11
4枠 0- 0- 0-18/18 0.0% 0.0% 0 0
5枠 0- 1- 5-14/20 0.0% 30.0% 0 104
6枠 0- 4- 0-16/20 0.0% 20.0% 0 62
7枠 5- 1- 2-19/27 18.5% 29.6% 325 131
8枠 3- 3- 2-19/27 11.1% 29.6% 81 85
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ご覧のとおり、7、8枠が8勝を挙げ、複勝率1〜4位を外枠が独占。内枠からはほとんど好走馬が出ていない。

少なくとも軸馬は外枠から

これが関屋記念の鉄則といえるのだ。明日の枠順発表を楽しみに待とう。

例えば外枠を得意としているこの馬が、7、8枠あたりを引けば、かなり信頼性の高い軸馬になりそうだ。

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