前回のクイーンステークスの検証では「好走血統」に関して振り返った。

持続的な脚を使うことが求められるクイーンSでどんな血が強調できるのか、分かったと思う。

今回は歴代の穴馬たちに共通した血統要素を見ていきたい。

底力の血を狙え!

過去10年のクイーンSで二桁人気ながら好走した馬は5頭いる。

この内の4頭には明確な共通点があった。

それは「凱旋門賞血統」を持っていたことだ。

札幌は洋芝を使用していて、JRAの競馬場の中では最も重たい部類に入る。素軽さより重厚さが強調でき、持ち前のスタミナを武器に穴を開ける馬が本当に多い。

重厚な血統の代表格といえば、凱旋門賞やキングジョージと馴染み深い欧州血統だろう。この血を持った馬たちがクイーンSで穴を開けている。

2012年
2着 ラブフール(10番人気)
母父エルコンドルパサー(仏GI/凱旋門賞2着)
母母父コマンダーインチーフ(英・愛GI/英ダービー・愛ダービー1着)

2011年
2着 コスモネモシン(10番人気)
母父シングスピール(英GI/コロネーションC1着)

2009年
1着 ピエナビーナス(11番人気)
母父カーリアン(種牡馬として凱旋門賞馬を輩出)

2005年
2着 ヘヴンリーロマンス(10番人気)
母父サドラーズウェルズ(欧州の大種牡馬、凱旋門賞馬を複数輩出)

ご覧のとおり、欧州の中長距離GIで活躍した馬の血(もしくは種牡馬としてGI馬を出した血)を色濃く持っていた。

人気薄の激走馬を拾うためには、このスタミナの血を注視しなければならない。

具体的にはサドラーズウェルズを筆頭とする欧州のノーザンダンサー系の血には注意が必要だろう。

となると、母父に凱旋門賞馬を持つこの馬は面白い穴馬になりそうだ。

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