3歳マイル王にふさわしい血統とは?
前回はNHKマイルカップの軸馬発掘ファクターを検証した。
どのような条件をくぐり抜けてきた馬が強調できるのか、明確に分かったはずだ。
今回はいよいよ、血統面を検証していこう。歴代の激走馬たちには、ある共通点が存在する。
激走馬の共通点
今回は歴代の好走馬の多くに共通するポイントをいくつか挙げていこう。
1.絶対的な影響力を持つサンデーサイレンスの血
まず絶対条件といえるのが「サンデーサイレンスの血を持っているかどうか」という点だ。
同じ府中のマイル戦で行われる安田記念はサンデー系が苦手としている重賞として知られている。しかし、NHKマイルカップではサンデーの血を持っていない時点で好走が厳しくなる。
実際、過去5年の好走馬15頭中14頭が父か母父にサンデーサイレンスの血を持っていた。
例外は1頭、レッドスパーダのみ。ただ、この馬にしても父タイキシャトルはサンデーサイレンスと同じヘイルトゥリーズン系だ。
サンデーサイレンスの血=スピードの血を持っていない出走馬は、割引せざるを得ない。今回の登録馬でサンデーの血を持っていないのは……
エイシンブルズアイ
ショウナンワダチ
ナイキディライト
2.ナスルーラと米ダート血統
この2つもスピードに関わる血だ。サンデーサイレンスが瞬発力の血の代表格であるとしたら、ナスルーラは持続力の血の代表格といっていい。
グレイソヴリンやプリンスリーギフト、そしてボールドルーラーといった血はどれも持続的なスピードに優れている。米ダート血統(ミスプロ系、ロベルト系、ヴァイスリージェント系、ストームキャット系など)も同様。直線が長く、一瞬の切れ味だけでは通用しない府中のマイル戦において、これらの血が助けになることは間違いない。
実際に過去の好走馬たちを見てみよう。
2013年
1着 マイネルホウオウ
母父フレンチデピュティ(ヴァイスリージェント系)
2着 インパルスヒーロー
父クロフネ(ヴァイスリージェント系)
3着 フラムドグロワール
母父ブライアンズタイム(ロベルト系)
2012年
1着 カレンブラックヒル
母父Grindstone(ミスプロ系)
2着 アルフレード
父シンボリクリスエス(ロベルト系)
母母父サクラユタカオー(プリンスリーギフト系)
3着 クラレント
母母父テスコボーイ(プリンスリーギフト系)
2011年
1着 グランプリボス
父サクラバクシンオー(プリンスリーギフト系)
母母父セクレタリアト(ボールドルーラー系)
2着 コティリオン
母父トニービン(グレイソヴリン系)
3年だけ振り返ってみたが、多くの好走馬が色濃く持続力の血を持っていた。
3.直線で我慢できる底力の血
今まで軽い血統を紹介してきたが、スピードだけで乗りきれるほど府中のマイル戦は甘くない。
歴代好走馬、特に勝ち馬や穴馬の血統表を見てみると、かなりの割合で「ある底力の血」を持っていたことが分かる。
その底力の血に関して、詳細はメルマガで記載することにするが、今回はこの特注血統を持つ出走馬を1頭、教えておこう。
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ここ2走は振るっていないが、もともと重賞で勝つほど素質を持っている。底力の血が生きる舞台であれば、十分に穴を開ける可能性があると言って良いかもしれない。