前回はAJCCの「血統面」について書いた。
冬場の中山芝コースはタフなコンディションになるのが通例で、今年もかなり厳しい条件になっている。そこで好走するために必要な血統を考えていけば、どういう血を持った馬を買えばいいのか、自ずと答えは出たはずだ。
さて、今回はまた別の角度からAJCCを見ていこう。キーワードは「前走有馬記念組の取捨選択」である。
前走有馬記念組の“分岐点”
前走が有馬記念だった馬はほとんどが人気になる。
実際、過去10年の有馬記念組の成績を見てみると……
(3−2−1−7)
勝率23%
複勝率46%
単勝回収値94
複勝回収値113
ご覧のとおり、非常に高い水準となっている。有馬記念組の複勝を買っておけばプラスになるわけだ。
ただ、必ずしも有力馬が走るとは限らないのが、このローテーションの“ミソ”といったところだろう。
例えば、前走有馬記念だった出走馬13頭のうち、約半数の6頭が1番人気に支持されていた。
しかし、この6頭の成績はというと(2−0−0−4)。なんと、2勝を挙げているものの、4頭は馬券圏内からも外れている。
つまり、前走有馬記念だった上位人気馬の取捨選択が、非常に重要になってくるわけだ。
では、どのようにして好走馬と凡走馬を見分ければよいのだろうか?
それはここで明かすことはできないが、ヒントを書いておこう。
有馬記念というのは、上がり馬にとってかなり過酷な舞台といえる。
上がり馬から見ると、有馬記念の相手はスターホースばかりで、それまでのメンバーレベルとは比べ物にならないほど強い。しかも極寒の中山、馬場は荒れ放題でコンディションは非常にタフ。
そういう競馬を経験している馬は少ない。だから、有馬記念で心を折られてしまうこともある。
上がり馬が有馬記念で壁にぶつかり凡走しても、AJCCでは人気が落ちない。GIIになれば巻き返すだろうとの心理が働くからだ。
しかし、実際には心が折れてしまっているケースが少なくなく、あっさり凡走……というケースも目立っている。
だから、有馬記念組の取捨選択で重要なのは、有馬記念の結果がどうであれ、“折れない心”を持っているか、という点なのだ。
それは戦績から予想することができる。そして、“折れない心”を持っていた馬の成績は……
(3−1−1−1)
と、かなりの高確率で好走を果たしている。一方でこの条件を満たさない馬の戦績は……
(0−1−0−6)
ご覧のとおり、超低水準だ。折れない心を持っているかどうかが、非常に重要だということが分かる。
では、どうやって見分けるのか? それは、メルマガのみで書くが、今回は有力馬の1頭、トゥザグローリーがこのファクターを満たしているかどうか、特別に公開しよう。
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