今週のメインはジャパンカップダートだが、土曜日にはステイヤーズSが開催される。
3600Mという特殊な距離で行われるため、毎年、荒れる重賞として知られている。
今年もメンバーが微妙すぎるがゆえに、波乱は必至。ということで、今回はステイヤーズSの血統傾向を見ていこう。
長丁場ゆえのスタミナ血統
中山芝3600Mで行われるステイヤーズSは、芝では最長距離のレースだ。
だから、やはりスタミナがなければ好走することは困難。
歴代の好走馬たちの父と母父を見てみると……
A.天皇賞春、菊花賞の勝利馬(産駒が同条件制覇)
B.凱旋門賞を筆頭とする欧州の中長距離馬(産駒が同条件制覇)
いずれかの血を持っていることが分かる。
2012年
1着 トウカイトリック(8番人気)
父エルコンドルパサー B
2着 ファタモルガーナ(4番人気)
父ディープインパクト A
母父エリシオ B
3着 デスペラード(2番人気)
母父トニービン B
2011年
1着 マイネルキッツ(4番人気)
父チーフベアハート A
※自身が天皇賞春馬
2着 イグアス(6番人気)
父ディープインパクト A
※母方は南米の長距離血統
3着 トウカイトリック(12番人気)
前述
2010年
1着 コスモヘレノス(5番人気)
母父エリシオ B
2着 ジャミール(2番人気)
父ステイゴールド A
母父サドラーズウェルズ B
3着 ネヴァブション(3番人気)
母父ミルリーフ B
過去3年だけ振り返ったが、すべての好走馬が父か母父にスタミナの血を持っていた。
今年もとにかく、スタミナのある血統をベタに買っておけばいい。
スタミナを削ぐ“消し血統”
もう一つ、消し血統について書いておこう。
このブログでは何度も書いているが、スタミナや底力の要求されるレースで父か母父にミスプロ系(ネイティブダンサー系)の血を持っている馬は余程のことがない限り買えない。
実際、ステイヤーズSでもミスプロ系(ネイティブダンサー系)の成績はさんさんたるものだ。
過去10年、父か母父にミスプロの血を持った馬の成績は……
父ミスプロ系
(0―0―0―4)
母父ミスプロ系
(0―1―0―15)
ご覧のとおり、好走馬はわずかに1頭。しかも唯一の好走馬グラスポジションの父は菊花賞血統のリアルシャダイだった。
このクラスのスタミナの血がない限り、父か母父ミスプロ系というハンデを払拭することは難しい。
となると、ミスプロ系の血を色濃く持つこの馬が「危険な人気馬」となることは間違いない。
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