今回はアルゼンチン共和国杯の「全頭診断」を行う。

これまで主に「高齢馬の不振」や「4歳馬の躍動」、「5、6歳馬の好走の条件」、そして「血統」について検証してきた。

そのことも考慮した「総評」をお届けする。出走頭数多いため、今回は2回に分けてお送りする。今回は第2弾。

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週末の予想に直結する可能性が高く、内容は必見。秋の飛躍を目指す出走馬たちを、紐解いていこう。

全頭診断その2

※馬名(血統評価A〜E)
※血統評価はあくまでも血統のみ見た評価であり、出走馬自体の評価ではありません

セイカプレスト(D)
父イーグルカフェ、母父サドラーズウェルズという血統。

母父サドラーズウェルズというのは悪くないが、東京の重賞で買えるような血統ではない。重すぎるのだ。

実際、同馬は4勝を挙げているが、3勝は北海道、1勝は中山という成績。つまり、重い芝でしか走れない馬なのだ。

GI、GIIでの実績がない7歳馬。前走も1.8秒差の負け。ここではさすがに厳しい。

デスペラード(B)
父ネオユニヴァース、母父トニービンという血統。

好走血統のトニービンを母父に持っていて、母母父はロベルト系のブライアンズタイム。アルゼンチン共和国杯の好走血統に合致している。

もっとも、5歳馬のデスペラードにとって近走凡走続きなのは気になる点だ。

4歳秋からの快進撃は勢いを失い、ここ3走は煮え切らないパフォーマンスが続いている。同じ条件で行われた目黒記念でも良い所はなかった。

この馬にとっては脚質も気になるところだ。大外一気のスタイルはアルゼンチン共和国杯では好ましくない。以下は4コーナーでの位置取り別の成績だ。

4角7番手以内
(7―4―5―61)
複勝率21%
複勝回収値78

4角10番手以下
(2―4―2―59)
複勝率12%
複勝回収値42

ご覧のとおり、ある程度の位置につけていないと好走することは難しい。

ただGI出走歴はあるし、格で言えばメンバー屈指。血統的には合うため、一考の余地ありだ。

トウカイトリック(B)
父エルコンドルパサー、母父シルヴァーホークという血統。

母父はロベルト系で好走血統に合致している。2007年には2着になっているだけに、適正に関しては疑いの余地はないだろう。

ただ、さすがに11歳馬。天皇賞春以来の休み明けで、昨年冬以来、好走歴もない。極端な衰えはないとはいえ、この距離で勝負することは厳しいだろう。

ニューダイナスティ
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ホッコーブレーヴ
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マイネルマーク(B)
父ロージズインメイ、母父サッカーボーイという血統。

母父サッカーボーイは菊花賞馬ナリタトップロードらを輩出したスタミナのある種牡馬。昨年3着になったことからも分かるとおり、血統的な適性はある

もっとも、昨年は4歳だったし、2連勝の中で迎えた充実期だった。

今年は僅差の敗戦とはいえ、3走連続で馬券圏外。しかも去年より負担斤量は重い。

血統的には問題ないが、シチュエーション的にはあまり強調できない。

ムスカテール
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メイショウナルト
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モズ(D)
父スペシャルウィーク、母父ストームキャットという血統。

スペシャルウィークは天皇賞馬だが、母系はダート色が強く、スタミナの要素はさほど感じない。アルゼンチン共和国杯の適正とは異なる。

6歳馬で凡走続き、GI、GIIでの実績もない。

さすがに厳しいと言わざるを得ない。

ルルーシュ
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ということで、最も買いたい馬は……メルマガに書くとして(笑)、今回は最も嫌いたい人気馬を書いておく。その馬の名は……

その馬の名は→
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