今週はアルゼンチン共和国杯の徹底検証を行う。
まずは過去のレースを振り返り、アルゼンチン共和国杯の性質を紐解いていこう。
キーワードはズバリ「2度の坂超え」だ。これは一体どういうことなのだろうか?
アルゼンチン共和国杯の舞台設定
まずはアルゼンチン共和国杯が行われる舞台の設定について考えていこう。
アルゼンチン共和国杯は「東京芝2500M」で行われる。
このコースの特徴は「2度の坂超え」という苦難が待っていることだ。
芝2500Mのスタート地点は「坂の直前」に設けられている。スタート直後に坂を登り、一周回って再び坂を越える。それが、東京芝2500Mの最大の特徴だ。
2度も坂を越えなければならない。しかも1度目の坂はスタート直後で、スピードに乗り切らない中で迎える。トップスピードを出して坂を迎えたなら、勢いに乗って乗り切ることもできるが、スピードが乗らないうちに坂を迎えてしまうと、相当のパワーやスタミナを消費することになる。
だからアルゼンチン共和国杯は「距離以上にスタミナが要求されるレース」なのだ。
距離が2400Mと100Mしか違わないため、2400Mの好走血統を買ってしまう人も多いはず。しかし、実際には2400Mと2500Mでは要求されるスタミナ量が全然違うのだ。
ラップから見える必須要素
次にアルゼンチン共和国杯のペースラップを見ると、このレースで買うべき馬のタイプが判断できる。
2012年(良)
6.8-11.2-11.0-12.1-12.3-12.3-12.9-12.6-12.1-12.1-11.5-11.2-11.8
2011年(良)
7.3-11.1-11.7-12.2-12.6-12.6-12.5-11.9-11.9-12.0-11.5-11.7-12.5
2010年(良)
7.0-11.1-10.8-12.2-12.2-12.1-12.2-12.3-12.1-12.2-11.8-11.6-12.4
2009年(良)
7.3-11.4-12.1-12.5-12.5-12.3-12.1-11.7-12.0-12.3-11.0-11.8-11.9
2008年(良)
7.3-11.3-11.4-11.9-12.2-12.0-12.1-12.3-12.2-12.0-11.6-12.3-12.2
注目したい点は上がり3ハロンの数字だ。
アルゼンチン共和国杯はスタミナの要求されるレースだが、上がり3ハロンで極端に減速するような傾向は見られない。
実際、過去5年で上がり1位を記録した馬は全頭馬券圏内に入っている。
つまり、スタミナを要求されるレースだが、速い上がりも必要なレースということになる。
・2度の坂越えを耐えられるスタミナ
・速い上がりを使えるスピード
この2つを持った馬こそ、アルゼンチン共和国杯で激走する可能性を秘めた馬なのだ。
となると、血統的に買うべき馬も自ずと決まってくる。
次回は血統面について記していこう。乞うご期待!