今週は牝馬クラシック最終戦の秋華賞について徹底検証していく。
まずは過去のレースを振り返り、秋華賞のレース質について紐解いていこう。
キーワードはズバリ「持続力」。それは一体どういうことなのだろうか?
秋華賞の舞台設定
まずは秋華賞が行われる舞台設定について考えていこう。
秋華賞は「開幕2週目」の「京都芝内回り2000M」で行われる。
開幕してまだ日が浅いため、ほとんどの場合、馬場は良好な状態で行われる。馬場状態が良いということは、基本的には内が有利になる。
また、内回りコースということは直線が短い分、道中やコーナーでの位置取りや仕掛けどころで勝負が決まるケースが多い。つまり、器用さが求められる。
まとめると、秋華賞は馬場状態が良好な「内有利」なレースで、タイプ的には「器用さ」が必要になる。
以上のことを踏まえて、過去のレースのラップを見ていこう。
上がりと持続的なスピード
以下が過去5年の秋華賞のラップの推移と、テンと上がりの3ハロンを比較したものだ。
2012年
12.3 – 11.0 – 13.2 – 13.4 – 12.3 – 11.6 – 11.4 – 11.3 – 11.5 – 12.4
36.5-35.2
2011年
12.2 – 10.8 – 11.6 – 11.8 – 11.9 – 12.2 – 11.9 – 12.1 – 11.7 – 12.0
34.6-35.8
※稍重
2010年
12.0 – 10.8 – 12.0 – 11.9 – 11.8 – 12.8 – 12.5 – 11.6 – 11.2 – 11.8
34.8-34.6
2009年
12.3 – 10.3 – 11.4 – 11.9 – 12.1 – 12.8 – 12.2 – 12.0 – 11.6 – 11.6
34.0-35.2
2008年
12.3 – 10.4 – 12.3 – 12.2 – 11.4 – 12.5 – 11.9 – 11.5 – 11.8 – 12.1
35.0-35.4
全般的に言えるのが「スピードの持続力」、もしくは「瞬発力」が必要になるということだ。
昨年は中盤13秒台が2ハロン続いてかなり緩んだものの、後半1000Mは11秒台のラップを刻み続けた。持続的な脚を使えなければ、好走が難しいラップだったと言える。
2011年、2010年、2008年はテンと上がりの3ハロンの差が1秒以内という持続力レースの典型のようなラップ。
残る2009年は前半が早かったことで瞬発力を問われるレースとなったが、傾向としては「スピードの持続力」を求められる傾向にあると言っていいだろう。
今年のメンバーを見てみると、紫苑Sを逃げ勝ったセキショウが出走を予定しているため、ある程度ペースは流れると予測される。
まとめると、秋華賞で求められるのは「スピードの持続力」(に加えて「瞬発力」もあればなお◎)。この要素を持った血統の馬を、買っていきたい。
では、どういった血統を買っていけば良いのだろうか? 私は、この大種牡馬に注目している。
次回は「血統面」について検証していく。乞うご期待!