前回は「スプリンターズSへ臨む上でのローテーション」について記した。
今回は、スプリンターズSで注目すべき血統について触れていくことにしよう。
近年の好走馬たちに共通しているのが「芝ダート兼用の血」を持っていたことだ。
既に検証済みのとおり、スプリンターズSのペースは必ず速くなる。前半から速いスピードで流れる競馬に対応することが求められるため、血統的には「持続力」がキーワードとなる。つまり、ダートの血が生きてくるということだ。
もっとも、スプリンターズSは芝のGIレース。ただのダート馬では力不足だ。そこで台頭してくるのが、芝ダート兼用馬、すなわち、「芝ダート両方のGIを勝利した実績のある馬」、もしくは「産駒が芝ダート両方のGIを制している馬」である。
実際、過去の好走馬たちの血統を振り返ってみると、多くの馬が「芝ダート兼用の血」を持っていた。
2012年
1着 ロードカナロア(2番人気)
父キングカメハメハ
・自身が芝GI馬
・ルーラーシップやロードカナロアといった芝GI馬を輩出
・ホッコータルマエやハタノヴァンクールといったダートGI馬を輩出
2着 カレンチャン(1番人気)
父クロフネ
・自身が芝ダート両方のGIを制覇
2011年
1着 カレンチャン(3番人気)
前述
2着 パドトロワ(9番人気)
母父フジキセキ
・自身が芝GI馬
・サダムパテックやファイングレインといった芝GI馬を輩出
・ダート王カネヒキリを輩出
2010年
2着 キンシャサノキセキ(3番人気)
父フジキセキ
前述
ご覧のとおり、過去3年の連対馬だけ見ても6頭中5頭が「芝ダート兼用の血」を持っていた。今年のレースでもキーになってくること間違いなしだ。ということで注目したい「とっておきの穴馬」はこの馬!