前回、前々回と「脚質」と「枠順」という重要なファクターについて書いてきた。
単勝回収値300超!“真夏の祭典”札幌記念で最も重要なファクターとは?
今回は「血統」的な側面からアプローチしていきたい。
今年は函館競馬場で開催される札幌記念。参考とするレースをどれにするのか、難しいところだが、ここはシンプルに同じ芝2000mで行われる重賞の函館記念から、好走血統を導き出していきたい。
まずは今年の函館記念の好走馬たちの血統を見ていくことにする。
1着
トウケイヘイロー
父:ゴールドヘイロー(サンデーサイレンス系)
母:ダンスクィーン(ネヴァーベンド系)
母父:ミルジョージ
母母父:ノーザンテースト(ノーザンダンサー系)
ここからは函館記念の回顧から引用。
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ゴールドヘイローは大井で活躍したサンデーサイレンス産駒で、「パワー」を要求される芝のレースで台頭する傾向にある。
ミルジョージは父が欧州三冠(英ダービー、キングジョージ、凱旋門賞)馬のミルリーフ。ミルジョージ自体は故障もあり、競走馬としての成績は芳しくなかったが、「豊富なスタミナ」を父から受け継ぎ、産駒に伝えている。しかも母母父は、小回り巧者のノーザンテースト。
つまり、トウケイヘイローは函館記念に必要な「スタミナとパワー」を備え、函館コースにも適正の高い馬だった。
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また、2着のアンコイルドは父ノーザンダンサー系ジャイアンツコーズウェイ×母父ノーザンダンサー系アルザオという組み合わせ。
ジャイアンツコーズウェイはストームキャット産駒で、父と同じように芝ダート問わず活躍した。(※ダートはBCクラシックのみだが、そこで2着。)また、アルザオはディープインパクトを産んだウインドインハーヘアの父として知られ、フランスの長距離GIロワイヤルオーク賞(芝3100m)の勝ち馬アルカサルを輩出。つまり、スタミナとパワーを秘めた配合だった。
以上の2頭の血統を見ても、今回の札幌記念で「スタミナとパワー」が要求される可能性は高い。この2つの要素を持ち合わせる馬には要注意が必要だ。