今週末は“真夏の祭典”GII札幌記念が行われる。
夏競馬はハンデ重賞が続き、波乱を呼ぶことが多い一方で、一流馬たちにとっては休息期間。全盛期にあるGI馬たちがサマーシリーズに登場することはめったにない。
そんな中で「唯一例外」なのが札幌記念だ。
勝ち馬を見てみると、古くはマーベラスサンデー、エアグルーヴ、最近で言えばアーネストリーやトーセンジョーダンといったGI馬の名前がずらりと並び。
今年も皐月賞馬ロゴタイプを始めとして、トーセンジョーダン、ホエールキャプチャ、マルセリーナ、トウケイヘイローといったGI馬や素質馬がそろっている。
是が非でも当てたい“真夏の祭典”。今年は函館競馬場での開催のため、それも考慮に入れて検証を進めていく。
まずは最近の函館競馬の傾向を見ていくことにしよう。そこには「札幌記念で最も重要なファクター」が隠されている。
圧倒的に有利な先行脚質
札幌競馬場の改修に伴い、今年の北海道シリーズは函館競馬場のみで行われている。普通ならこれだけ長い期間、芝コースを使用すれば内が傷んできて、外が伸びて差しが届きそうなところだが、実際にはそうではない。
開催の進んだ函館3回以降の芝レースの脚質別成績を見てみると……
逃げ(10- 4- 3- 15/ 32)
単勝回収値314 複勝回収値146
先行(19- 22- 20- 58/119
単勝回収値104 複勝回収値116
中団(4- 7- 9- 66/ 86)
単勝回収値38 複勝回収値62
後方(1- 1- 2- 58/ 62)
単勝回収値5 複勝回収値9
ご覧のとおり、逃げ・先行が圧倒的な成績を残している。特に逃げの単勝回収値は300を超えている。一方で特に差し馬の成績はさんさんたるもの。
これは推測だが、開催が長いことが事前に分かっていただけに、例年とは違う馬場づくりをしたと考えられる。(開催後半で馬場がボロボロになってしまってはまずいため。いつもより開催が長いのならなおさら。)
その辺りの詳しい事情は分からないが、とにかく逃げ・先行脚質が好成績を残しているというのは紛れもない事実。札幌記念では、「逃げ・先行脚質を狙っていくことが的中への第一歩」ということだ。