今回は富士ステークスで好走するために必要な“資質”について書いていこう。

富士Sは東京芝1600mで行われる。直線が長いコースのため、上がり3ハロンの瞬発力が重要……と思われがちだ。

しかし、実際に好走馬を見てみると、上がり3位以内の脚を使っている馬が少ないことに気づく。以下は過去10年の富士Sにおける上がり別の成績だ。

上がり3位以内
(4−3−5−20)

上がり4位以下
(6−7−5−129)

当然、パーセンテージを見れば上がり3位以内の脚を使った馬のほうが高い。

しかし、上がり4位以下ながら馬券になっている馬がこれだけいるという点には注目しなければならない。

実際、昨年は上がり4位以下の馬たちが馬券圏内を独占。近4年で見ると、上がり3位以内の脚を使って好走した馬は、馬券に絡んだ12頭中わずか3頭しかいない。

つまり、富士Sは上がり3ハロンのスピードを求められないレースなのだ。(全く必要ないわけではない。究極の切れ味勝負にはならないという意味)

そこで求められるのが、持久力である。

好位につけて長くバテない脚を使い、後方から迫ってくる馬をおさえてゴール板を駆け抜ける。

それが富士Sの好走パターンだ。

ただ、府中の直線は長い。さすがに標的にされる逃げ馬にとっては厳しいコースといえる。よって理想的なのは「先行〜中団にかまえて上がりをまとめられる馬」ということになる。

そこで、以下の条件に合致する馬を抽出してみたい。

・前走中団かつ4角5〜10番手
※少頭数の後方1、2番手などは対象外。あくまでも中団以上につけていることが大事
・上がり3位以内

過去10回の富士Sでこの条件に合致する馬の成績は……

◆前走脚質別集計
集計期間:2004.10.23 ~ 2013.10.19
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着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
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4- 3- 1- 7/15 26.7% 46.7% 53.3% 613 190
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ご覧のとおり、すさまじい成績を残している。過去10回中8回に該当馬がいて、うち7回で好走している。

今年、この条件に該当する馬は2頭。中でもこの馬には注目していくべきだろう。

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ここ2走は馬券に絡めていないが、血統は合うし、このファクターにも該当している。馬券から外すことは難しい馬と言えそうだ。