今週は牡馬クラシック最終戦の菊花賞を徹底的に検証していく。

淀の3000mで求められる能力・適性とは一体何なのだろうか? 歴代のレースラップを見ていくことで、菊花賞の“本質”が見えてくる。

菊花賞というレースの“本質”

まずは良馬場で行われた過去5回の菊花賞のレースラップと、3000mを1000m(テン、中盤、上がり)ずつに分けたタイムを見てみることにしよう。

2013年
※不良馬場のため参考外

2012年
13.0-11.9-12.2-12.2-11.6-11.6-12.6-12.5-12.3-12.2-12.5-12.2-11.9-11.8-12.4
・60.9−61.2−60.8

2011年
12.7-12.2-12.0-12.0-11.7-12.3-12.7-12.6-12.4-12.1-12.9-12.1-11.5-11.6-12.0
・60.6−62.1−60.1

2010年
13.2-11.5-11.8-12.5-12.0-12.5-13.2-13.0-13.1-12.7-13.0-12.0-11.8-11.9-11.9
・61.0−64.5−60.6

2009年
12.9-11.5-11.7-11.9-11.9-12.1-12.6-12.6-12.5-13.4-12.9-11.7-11.4-12.2-12.2
・59.9−63.2−60.4

2008年
12.9-12.2-11.0-11.7-11.0-12.2-13.9-13.8-13.5-13.3-12.9-12.0-11.5-12.1-11.7
・58.8−66.6−60.3

注目したいのは、すべての年で中間の1000mが最も時計がかかっているという点だ。

菊花賞は3000mという長丁場。常にトップスピードを出していたらガス欠になってしまう。当然、どこかで息を入れないといけない。そうなると、スタートから隊列争いが繰り広げられる最初の1000mや勝負どころのラスト1000mより、中盤の1000mが遅くなる。

菊花賞は中盤が緩む。

これが鉄則なのだ。

中盤が緩むとどういうことが起こるのか? これは容易に想像がつく。

中盤が緩むと、各馬は脚をためることができる。だからラスト1000m、もっと言えば上がり3ハロンが速くなる。だから、瞬発力がなければ好走することは難しい

事実、過去5回の連対馬10頭中9頭は上がり3位以内の末脚を繰り出していた。

2012年
1着 ゴールドシップ ※上がり1位
2着 スカイディグニティ ※上がり3位

2011年
1着 オルフェーヴル ※上がり2位
2着 ウインバリアシオン ※上がり1位

2010年
1着 ビッグウィーク ※上がり4位以下
2着 ローズキングダム ※上がり2位

2009年
1着 スリーロールス ※上がり3位
2着 フォゲッタブル ※上がり2位

2008年
1着 オウケンブルースリ ※上がり2位
2着 フローテーション ※上がり1位

2010年のビッグウィークを除く9頭は速い上がりを使っていた。

菊花賞がステイヤーの品評会だったのは完全に過去の話だ。近年の菊花賞で求められるのは「一定のスタミナと、瞬発力」である。

だから血統的にも、瞬発力とスタミナを兼ね揃えた血を買うべきなのだ。

そうなると、この馬は面白い穴馬になるかもしれない。

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父系に瞬発力の血が流れ、母系にはスタミナの血が流れている。父の距離適性がやや物足りないものの、母系で補えるはず。ここではいい競馬ができるはずだ。