馬体重の明暗

前回はヴィクトリアマイルの激走馬発掘ファクターに関して検証した。

ヴィクトリアマイルで好走するために求められる要素を組み合わせ、マイナスファクターを取り除いていくと、自ずと好走馬が導き出せることがわかったはずだ。

今回はまた違った角度から考察を行っていく。キーワードは「馬体重」である。

馬格のある馬を買え!

ヴィクトリアマイルの一つの特徴として、「馬体重の重い馬が有利」という点が挙げられる。

まずは実際に、馬体重別の成績を見てもらおう。

◆馬体重別集計
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馬体重 着別度数 勝率 複勝率 単回値 複回値
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400~419kg 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0 0
420~439kg 0- 1- 2- 16/ 19 0.0% 15.8% 0 74
440~459kg 2- 1- 1- 38/ 42 4.8% 9.5% 10 32
460~479kg 3- 4- 3- 35/ 45 6.7% 22.2% 158 89
480~499kg 3- 0- 1- 18/ 22 13.6% 18.2% 87 66
500~519kg 0- 1- 1- 6/ 8 0.0% 25.0% 0 170
520~539kg 0- 1- 0- 2/ 3 0.0% 33.3% 0 333
540~ 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0 0
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ご覧のとおり、459キロ以下はトータルで複勝率10%程度なのに対し、460キロ以上になると、大体20〜30%の間で推移している。

なぜ、馬体重が重い馬のほうが好走しているのか?

これはヴィクトリアマイルのレースの特徴を考えれば説明がつく。

何度も検証で書いてきたように、牝馬限定のGIということでペースはスローになりやすい。スローペースになると馬群が固まり、馬たちが密集し、接触しやすくなる。

言い換えれば「揉まれる可能性が極めて高いシチュエーションにある」レースなのだ。

馬格がある馬であれば多少接触しても大きな影響はない。しかし、馬格がない馬にとって、自分より馬格がある馬に接触してこられるのは体力的にも精神的にもキツイ状況だと考えられる。

だから馬体重の軽い馬が不利になる傾向にあるのだ。

となると今回、459キロ以下での出走が確実なこの馬は「危険な人気馬」になる可能性が高い。

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期待されながらなかなか結果が出せていないこの馬。牝馬限定のマイル戦という新境地に期待がかかっているものの、人気に支持されるなら積極的に嫌いたい馬の1頭だ。