ハーツクライを分析!

前回はフローラSの「激走ファクター」に関して検証した。

複勝率70%を誇るファクターがどういったものなのか、お分かりいただけたはずだ。

今回は、1番人気に支持されることが確実となっているハーツクライ産駒のマジックタイムにスポットを当てて、検証を進めていきたい。

逆境の鬼ハーツクライ

血統予想家にとって、ハーツクライほど頼りになる種牡馬はいない

というのも、ハーツクライ産駒はとてもわかりやすい特徴がある。それは……

・人気で軽視
・人気薄で積極的に買い

この2つの点を守っておけば、回収率は飛躍的に上がる。

ハーツクライは現役時代にディープインパクトを倒した。相手が強ければ強いほど高いパフォーマンスを発揮するタイプの馬だった。

余談だが、同じような特徴を持つ種牡馬としてはステイゴールドが挙げられる。この2頭の共通点と言えば、海外GIで勝っている点だ。慣れない環境や世界各国から集まってくる強敵という不利なシチュエーションに動じない。そんな精神力の強さが、逆境におけるハイパフォーマンスにつながっている。

ジャスタウェイ(ハーツクライ産駒)やオルフェーヴル(ステイゴールド産駒)といった産駒たちが海外で結果を出している点を見ても、「逆境における強さ」の理由を血統に求めることができることは明らかだろう。

さて、以下のデータを見てほしい。ハーツクライ産駒の重賞における人気別の成績である。

◆ハーツクライ産駒
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人気 着別度数 勝率 複勝率 単回値 複回値
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1番人気 4- 3- 1- 10/ 18 22.2% 44.4% 66 64
2番人気 2- 4- 4- 9/ 19 10.5% 52.6% 49 90
3番人気 3- 3- 0- 11/ 17 17.6% 35.3% 158 75
4番人気 0- 4- 1- 7/ 12 0.0% 41.7% 0 92
5番人気 1- 1- 1- 8/ 11 9.1% 27.3% 140 64
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ご覧のとおり、1番人気よりも2番人気のほうが成績が高い。また、複勝率や複勝回収値でいけば1〜4番人気の数字がさほど変わらないのも特徴だ。

普通の種牡馬ではこうは行かない。例えば以下はダイワメジャー産駒の成績である。

◆ダイワメジャー産駒
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人気 着別度数 勝率 複勝率 単回値 複回値
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1番人気 22- 10- 9- 19/ 60 36.7% 68.3% 80 87
2番人気 9- 2- 7- 17/ 35 25.7% 51.4% 106 79
3番人気 1- 2- 5- 16/ 24 4.2% 33.3% 17 61
4番人気 1- 2- 3- 34/ 40 2.5% 15.0% 22 38
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ご覧のとおり、人気が下がれば下がるほど、成績を落としている。もっとも、これが普通の現象であって、ハーツクライ産駒のほうが特殊なのだ。

おそらくマジックタイムは1番人気に支持されることだろう。しかし、1番人気ではハーツクライの血が騒がない

上記のデータをもう一度見てほしいが、1番人気の回収値は60台ととても低い(70〜80程度が標準)。

だからフローラSでマジックタイムを本命にするような方は、長い目で見れば確実にマイナス収支になる

力の違いで勝つ可能性があるとはいえ、このレースで最も本命にしてはいけない馬はマジックタイムといえるのだ。

マジックタイムを買うのなら、抽選を突破したこの馬を買ったほうが良いだろう。

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もともと能力は高く、クラシック路線に乗ってくると期待している馬だ。前走は先行馬を捉えられなかったが、同世代の牝馬限定重賞なら通用してもおかしくない。鋭い末脚を生かせる東京代わりもプラスで、人気がないなら積極的に買いたい。本命まであり。