関屋記念の検証、前回はノーザンテーストやダンジグといった血統について触れてきた。

今回は別の血統に注目してみよう。その血統とはずばり「ナスルーラ」だ。

関屋記念は例年、高速決着となる、「スピードが要求されるレース」として知られている。

例えば昨年の関屋記念は1.31.5というレコード決着だった。最速の上がりをたたき出したゴールスキーとスマイルジャックの上がり3Fタイムは驚異の32.4。逃げた(=垂れた)レッツゴーキリシマですら34.2だったのだから、いかにスピードが求められるか分かるだろう。

実際、過去5年で3着以内に好走した15頭中14頭は父が以下のいずれかだった。

・瞬発力に優れたヘイルトゥリーズン系(サンデーサイレンス系やロベルト系)
・同じく瞬発力のあるキングマンボ系(キングカメハメハ)
・持続的なスピードのある脚を使えるナスルーラ系(グレイソヴリン系やプリンスリーギフト系)

特にリザーブカード(10番人気3着)やタマモサポート(8番人気3着)を筆頭に、「父ナスルーラ系は大穴をあけている」。

ちなみに、過去5年を1年毎に見てみると、その年に好走した3頭の中で「最も人気がなかった馬」は「必ずナスルーラの血を3代以内に持っていた」。

2012年
スピリタス(8番人気3着)
父母父クリスタルパレス
母母父ブラッシンググルーム

2011年
レインボーペガサス(4番人気1着)
父母父ロイヤルスキー
母母父ミルジョージ

2010年
リザーブカード(10番人気3着)
父サクラバクシンオー

2009年
マイネルスケルツィ(13番人気3着)
母母父シャーリーハイツ

2008年
タマモサポート(8番人気3着)
父タマモクロス

ご覧のとおり、「ナスルーラの血」は人気薄馬を激走を導いていた。関屋記念攻略のカギを握っている重要な血統だと言うことができる。

今年もナスルーラの血を色濃く持つ馬は、穴馬として狙ってみても面白いかもしれない。