春競馬の“総決算”宝塚記念。今年はオルフェーヴルこそ回避したものの、ゴールドシップ、フェノーメノ、そしてジェンティルドンナといった現役最強クラスの馬たちが集結した。
何としても的中して春競馬を良い形で締めくくりたいところだ。
宝塚記念的中のために、まずは同レースの特徴を見ていくことにしよう。
宝塚記念は阪神芝2200mという特殊なコースで行われる。一般的に、日本で「強い馬」と言われる馬は「東京競馬場で勝てる馬」と言い換えることができる。馬場が軽めで切れ味が要求され、直線が長い東京コースで勝ててこそ、「強い馬」として認知される傾向にある。
しかし、阪神芝2200mは東京とは全くコース形態が異なる。右回り、重めの芝、内回り(小回り)と、ほとんど何もかもが違う。言い換えれば、求められる適性が違うということだ。
加えてレース質を見れば、宝塚記念の本質が見えてくる。以下はテンの3Fと上がり3Fを比較した数字だ。
2013年
34.3-35.3
2012年
33.6-35.2
2011年
34.8-36.5
2010年
34.7-35.2
2009年
35.5-37.3
気づいただろうか? 過去5年のレースラップは、いずれも前傾ラップなのだ。しかも2010年以外の4年は、前後半で1秒以上も差がある。
日本の競馬(=東京競馬場での競馬)は前半スローで進み上がり3ハロンのレースになりがちだが、宝塚記念はそういったレースにならない。前半から速いペースで進み、後半は我慢比べ。切れ味よりもスタミナや底力が要求される。それが、宝塚記念のレース質なのだ。
当然、この特殊なレース質に適応できない限り、宝塚記念で好走することは難しい。反対に言えば、このペースに対応できる馬を見つけることが、宝塚記念を的中させる上で最も重要なことだということができる。