(C)arima0208

迫り来る宝塚記念に向けて検証を続けている。そこで、「牝馬の海外遠征帰りの成績」がふと気になったので調べてみた。

実際、現場の人間ではないので伝え聞くことから推測することしかできないが、牝馬は牡馬よりも繊細で、輸送面で気を使うことが多々あるという。

そうなると海外遠征は牝馬にとって大きな負担で、ダメージを次走以降に引きずる可能性は十分にあると考えたのだ。以下が、近10年の成績。

2003年
ビリーヴ
香港スプリント 13着
→阪急杯 2番人気9着

2004年
ダンスインザムード
アメリカンオークス 2着
→秋華賞 1番人気4着

2005年
ダンスインザムード
香港カップ 13着
→京王杯SC 1番人気9着

2005年
ディアデラノビア
香港カップ 7着
→京都牝馬S 1番人気1着 ※単勝2.0倍

キャッシュコールマイル 5着
→府中牝馬S 3番人気4着

2006年
ダンスインザムード
キャッシュコールマイル 1着
→毎日王冠 2番人気2着

2005年
ローブデコルテ
アメリカンオークス 5着
→秋華賞 4番人気10着

2005年
キストゥヘヴン
キャッシュコールマイル 4着
→エリザベス女王杯 11番人気6着

2006年
アサヒライジング
アメリカンオークス 2着
→秋華賞 5番人気2着

2006年
シーイズトウショウ
香港スプリント 10着
→高松宮記念 5番人気8着

2007年
コイウタ
キャッシュコールマイル 9着
→スプリンターズS 8番人気11着

2008年
ウオッカ
ドバイDF 4着
→ヴィクトリアマイル 1番人気2着

2009年
ウオッカ
ドバイDF 7着
→ヴィクトリアマイル 1番人気1着 ※単勝1.7倍

2010年
レッドディザイア
ドバイワールドカップ 11着
→ヴィクトリアマイル 2番人気4着

BCフィリー&メアターフ 4着
→有馬記念 11番人気14着

2010年
ブエナビスタ
ドバイシーマC 2着
→ヴィクトリアマイル 1番人気1着 ※単勝1.5倍

2011年
ブエナビスタ
ドバイワールドカップ 8着
→ヴィクトリアマイル 1番人気2着

2012年
カレンチャン
香港スプリント 5着
→オーシャンS 1番人気4着

2012年
アパパネ
香港マイル 13着
→阪神牝馬S 3番人気7着

(多分、抜けはないと思われる。。。)

成績は(3ー4ー0ー11)。これだけ見れば悪くないように思えるが、さらに細かく見ていくと、“脆さ”が明らかになってくる。

勝った3頭はいずれも単勝2倍以下に支持された1番人気だった。しかもいずれも牝馬限定戦で、牡馬混合戦に比べてハードルが低かったといえる。

また、2着には4頭が着ているが、ブエナビスタやウオッカは断然の1番人気を裏切っての2着。人気以上に走ったのはアサヒライジングただ1頭である。

総括すると、やはり海外遠征帰りの牝馬は信頼性に欠ける。つまり、ジェンティルドンナも疑ってかけるべきなのだ。

断然の1番人気に支持された牝馬限定戦ならまだしも、宝塚記念は牡馬も出走する“グランプリ。しかもゴールドシップやフェノーメノ、トーセンラーといった現役最強クラスの牡馬が出走を予定している。

ジェンティルドンナが規格外の牝馬であることは間違いないが、厳しい戦いを強いられることもまた間違いなさそうだ。