一昨年の勝ち馬レーヴディソール (C)baneya

2歳牝馬の頂点に立つのはどの馬だ。

来年のクラシックへ、その先の栄光へと続く道。

ウオッカ、ブエナビスタ、そしてアパパネも通った“名牝へと続く道”を歩むのは一体誰だ。

今回はまず、牝馬限定重賞で重要になる実績についてみていこう。キーワードは、「牡馬との対戦実績」である。



過去5年連対馬9頭が「牡馬混合新馬戦」に出走

過去の歴代好走馬を見ていくと、一つの実績があることに気がつく。それが、牡馬との対戦実績である。基本的には牝馬よりも牡馬のほうが身体能力は高い。威圧感など、醸し出す雰囲気も牝馬とは違う。このため、まだ幼い2歳牝馬にとって、牡馬とのレースを体験することが大きなアドバンテージになるのだ。

中でも重要なのは、「新馬戦が牡馬との混合戦である」ということ。

新馬戦が牡馬との混合戦だという良いという根拠は2つある。1つは前述のとおり、牡馬とのレースを経験したことで大きな経験値を偉ことができる。そして、もうひとつは、陣営がその牝馬を「強い」と思っている証拠であるからだ。牝馬には牝馬限定のレースがある。そちらに使ったほうが相手関係には恵まれるだろうし、勝利を手にする可能性も高くなる。

しかし、あえて牡馬にぶつけてくるということは、単純に陣営が「牡馬とも勝負になる」と判断している証拠。その馬の強さを物語っている、というわけだ。

実際、過去5年で連対した10頭中9頭はデビューが牡馬混合戦の新馬戦であった。

なお、唯一例外のホエールキャプチャは、芙蓉Sで(強くなる前とはいえ)後の3冠馬オルフェーヴルを破って勝利した実績があった。後にクラシック路線を賑わせ、ヴィクトリアマイルを制したことでも分かる通り、相当の能力を秘めていたことになる。

ちなみに過去5年で、デビュー戦が牝馬限定戦で、阪神JFで3番人気以内に支持された馬は5頭いるが、その成績は(0−0−2−3)とすべて人気を裏切っている。今年も牡馬との対戦実績がない馬は、好走がかなり難しそうだ。

となると、人気になることが確実なこの馬も、人気通りに好走できるとは限らない。むしろ危険な人気馬になりかねないが、どうか。その馬の名は……

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