前回の検証ではジャパンカップダートの「血統面」について触れた。

JDダートの好走血統はダートGIにしては意外かもしれない。しかし、理由を突き詰めれば、なぜ意外な血統が好走しているのかも納得できるはずだ。(詳細はメルマガにて)

さて、今回は久々に参戦する外国馬について考えていきたい。テーマはずばり、パンツオンファイアは買えるのか?

数々の不安要素

パンツオンファイアはGI勝ちこそないが、ルイジアナダービーなど重賞4勝。前走のBCダートマイルでは7着とまずまず健闘している。

一流馬ではないが、力がないわけではない。

もちろん、JDダートにあたり、障害は少なくない。

・遠征
・初の右回り
・初の日本競馬

どれもプラス要素にはならないはずだ。

特に初の右回りというのは相当ネック。アメリカの競馬はほとんどすべての競馬場が左回りで、右回りを経験することはまずない。

右回りを経験しておらず、左回りの体になってしまっているため、コーナーワークも下手。

人間でもそうだろう。利き足ばかりでボールを蹴っていれば、必然的に利き足の方に筋肉がついてくる。結果的に、体のバランスが悪くない。

日常生活では支障がないだろうが、一流アスリートにもなれば体のバランスの悪さは致命的になる。

最近、特にサッカー選手や陸上選手が「体幹」という言葉を発しているのは、体のバランスが競技に大きな影響を与えるからだ。

競走馬に置き換えても、それは同じ。

バランスの悪さは致命的だ。過去の参戦馬を見ても、コーナーがうまく回れず、周りの馬に迷惑をかけているケースが多々ある。

ただ、一つ気になる点がある。それが「血統面」だ。

阪神ダート1800Mは血統的に……

パンツオンファイアはJDダートの好走血統には合致していない。

ただ、阪神ダート1800Mで高い成績を残している血を持っているのだ。

それが、ボールドルーラー

父ボールドルーラー系は日本のダート競馬で高い回収率を誇る系統だ。サンデー系が主流の日本の競馬においてボールドルーラーはあまり人気にはならない。

しかし、本場アメリカのダート血統だけに、実力は折り紙つき。

人気にならない×実力はある=絶好の穴馬

という式が成り立つのだ。

阪神ダート1800Mでも複勝率約30%で、複勝回収値も100を超えている。

パンツオンファイアは父ジャンプスタート(その父エーピーインディ)という血統。日本のダートとの相性はおそらく悪くないだろう。

しかも人気がないのは確実。これは一考の余地がある。

こういったことを考慮した上で、現時点でパンツオンファイアを買うか買わないかの評価は以下になります。

評価は→
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週末にかけて更に検証を行っていくため、判断はそれからだが、侮ってはいけないと感じている。