【JCダート2012】ダート最強馬決定戦の危険な人気馬はコイツだ！

GI取りへ突き進むローマンレジェンド（C）阪神サラブレッドクラブ

“ダート最強馬”の栄光をつかむのはどの馬だ。

世代を超えて集いし精鋭達が阪神ダート1800mを駆ける。

恐れを知らない3歳馬か。

サラブレッドとしてのピークを迎えた充実の4歳馬か。

それとも経験を積み、さらなる称号の獲得を目指す5歳以上の馬たちか。

まずは、馬齢にスポットを当てていこう。キーワードは、「3歳馬の受ける不利」である。

ジャパンカップダートは、

「3歳馬がはっきり不利」

だと断言できる。その理由は、

「古馬との斤量差」

に集約されている。2008年に阪神へと舞台が移る際に、3歳馬の斤量は55キロから56キロへ変更された。古馬との斤量差は2キロから1キロに。当然、3歳馬にとってのメリットは何ひとつもない。これは、マイルチャンピオンシップとまったく同じである。

そして2012年のマイルCSの3歳馬の成績といえば……

アイムユアーズ　13番人気10着
ファイナルフォーム　3番人気12着
レオアクティブ　7番人気15着

ご覧のとおり、散々な結果に終わった。ジャパンカップダートにおいても同じことが起きてもまったく不思議ではない。

実際、2008年のサクセスブロッケン（2番人気8着）やカジノドライヴ（3番人気6着）を筆頭に、多くの3歳馬が人気を裏切ってきた。

2009年は2頭の3歳馬が好走したが、これは例外と言って良い事態だった。この年の1番人気は4歳のエスポワールシチーで、終始1番手で周り、そのまま逃げ切ってみせた。エスポワールシチーの全盛期といえば、他を寄せ付けない無類の強さを発揮していた。実力的にも抜けていたわけだ。

そして、実力的に抜けた1番人気が逃げる場合、2、3着が荒れる可能性は高い。2、3番人気の馬は1番人気の馬を潰しに行き、返り討ちにあって馬券圏外に去るケースが多いからだ。ダイワスカーレットの有馬記念（2着最低人気のアドマイヤモナーク）などが典型的な例だろう。

この年も人気馬のワンダーアキュートやサクセスブロッケンは潰れ、ヴァーミリアンはそれ以前に話しにならず、後方で死んだふりをしていた3歳馬の2頭が上位に食い込んだ。

ただ、繰り返すがこれは稀なケースである。今年、圧倒的1番人気が確実のローマンレジェンドは逃げ馬ではない。そういう点では3歳馬の食い込む可能性は1つ減ったといえる。

今年、3歳馬で登録しているのは……

イジゲン
ストローハット
トリップ
ハタノヴァンクール
ホッコータルマエ

今年の3歳ダート世代は強い。人気に支持される馬も多いだろう。

しかし、3歳馬に厳しいのがジャパンカップダート。そういう意味では、波乱の可能性を含んでいると言える。

特にこの馬は危険な人気馬と言わざるをえないだろう。その馬の名は……

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