(C)masa

前回はジャパンカップダートの「舞台設定」について書いた。

阪神ダート1800Mで行われるJCダートは、最後の1ハロンで大きく失速するため、底力が求められることが分かった。

今回は別の角度から考察していく。ポイントとなるのは「3歳の斤量」だ。

今年は55キロの3歳馬

JCダートは「3歳馬に厳しいGI」として知られている。

なぜなら、JCダートは古馬が斤量面で優遇されているからだ。

例年、古馬が背負う斤量が57キロなのに対し、3歳馬は56キロ。1キロしか差がない

ちなみに芝のレースではマイルチャンピオンシップにも同じことが言える。

【マイルCS】3歳馬の不振について

マイルチャンピオンシップより後に行われるジャパンカップは斤量2キロ差。さらにJCダートより後に行われる有馬記念も2キロ差。

にもかかわらず、JCダートは斤量差が1キロしかない。これは3歳馬にとってかなり過酷といえる。

実際、JDダートの馬齢別成績を見てみると、3歳馬の劣勢は明らかだ。

3歳(0―1―2―11)
4歳(2―1―0―13)
5歳(2―1―0―15)
6歳(1―2―2―12)
7歳以上(0―0―1―13)

3着内率こそそれほど変わらないが、3歳馬が0勝なのに対し、古馬が勝利を独占している。

1キロ差というのは、それほど大きいのだ。

だから今年も3歳馬は軽視……と思っていたのだが、なんと今年は3歳馬の斤量が55キロで行われる。以下はウィキよりコピペ。

JDダートの斤量について
定量で3歳56kg(開催日が12月1日以前の場合は55kg)、4歳以上57kg、牝馬は2kg減である。
^ 1,600m超2,200m未満の競走のアローワンスが11月は2kg、12月は1kgとなっている。開催日が2日以上連続する場合において、それらの開催日の最初の日とその他の日におけるアローワンスおよび南半球産馬の負担重量の減量が当該表に定めるところにより変更されることとなる場合については当該最初の日現在における当該表による重量をもってそれらの開催日におけるアローワンスおよび南半球産馬の負担重量の減量とする。よって、開催日が12月1日(2013年はこれに該当する)の場合でも前日の土曜日が11月30日と11月なのでアローワンスは2kg。

つまり、今年の3歳馬は開催が少し早いだけで斤量の恩恵を受けているということになる。

ちなみに昨年のJCダートは12月2日に開催された。土曜日は12月1日だったため、アローワンスの斤量は1キロ。わずか1日違うだけで、斤量1キロ差という、3歳馬にとっては嬉しすぎる事態が発生したのだ。

例年が不利だっただけで、55キロになっただけで3歳馬が有利になるわけではない。ただ、例年なら軸や穴に指名できなかった3歳馬も、積極的に買うことができるようになる。

そこが、今年の大きなポイントだ。

だから、好調を維持しているこの3歳馬が穴を開けたとしても、何ら不思議はないと考えている。

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