今回は2015年のスプリンターズステークスの検証していきましょう。
何度も書いているように、改修前と改修後の中山は傾向が変わっています。よって、改修前の過去の好走血統を挙げても意味がありません。
今回は改修後の中山で行われるスプリンターズステークスでどんな血統が強調できるのか、書いていくことにしましょう。
スプリンターズS
今までのスプリンターズSの“トレンド”といえば、サンデーサイレンス系が走らない、ということでした。
過去5回のスプリンターズSで馬券に絡んだ父サンデー系はキンシャサノキセキのみ。母父サンデー系のパドトロワ1頭ですから、サンデーサイレンスの血を持っているだけで強調できないことがわかります。
では、改修後はどうなのか?というと……
結論から言うと「サンデー系は引き続き走らない」と考えます。
というのも、スプリンターズSでサンデー系が走らない最大の理由は、馬場ではないんです。
馬場も関係していると思いますが、それ以上に大きいのがラップの特徴です。
以下、2013年のスプリンターズSの検証の際に書いた記事から引用します。(※キャラ変前ですので、文体が違うのはご愛嬌^^)
スプリンターズSを攻略する上で欠かせないのがラップ分析だ。なぜなら、この電撃6ハロン戦は「毎年同じようなラップを刻む」からである。
以下は、過去5年の同レースにおけるテンの3ハロンと上がり3ハロンの比較だ。
2012年
32.7-34.0
※1.3秒の前傾ラップ2011年
33.0-34.4
※1.4秒の前傾ラップ2010年
33.3-34.1
※0.8秒の前傾ラップ2009年
32.9-34.6
※1.7秒の前傾ラップ2008年
33.6-34.4
※0.8秒の前傾ラップご覧のとおり、例外なく「前傾ラップ」になっている。しかも1秒以上差がある年が5年中3年もある。ではなぜ、前傾ラップを刻むのだろうか。
その理由は「コース形態」に求めることができる。
中山芝1200Mは中山の外回りコースの坂の頂上からスタートする。スタートから下り坂が続くため、減速しないまま、直線を迎えて、ゴールの直前には心臓破りの坂が待ち構えている。つまり、中山芝1200Mは息を入れるポイントが全くないコースなのだ。
よってスプリンターズSは「前半から飛ばして後半は我慢比べのレース」ということになる。
血統的に言えば、我慢比べで負けない血統を買うべきということだし、軽い質のレースを勝ってきた出走馬は本番でバテる可能性が高い。その辺りに注意して検証を進めていこう。
以上。
そしてもう一つ引用。同じく2年前、上記の記事の一つ後に書いた血統考察記事になります。サンデー系が強調できない理由が書いてあります。
スプリンターズSはサンデー系にとって鬼門のレースなのである。
サンデー系の最大の武器は「瞬発力」。他の系統にはない抜群の瞬発力で日本競馬を席巻する切れ味の血だ。しかし、スプリンターズSにおいてはその瞬発力の血が邪魔になる。
前回の検証で記したように、スプリンターズSは「前傾ラップ」を刻むことが確実で、「前半から飛ばして後半は我慢比べのレース」になる可能性が非常に高い。
そして、サンデー系はそういった、道中に息を入れられないレースを苦手としている。道中、脚をためて上がり3ハロンで他馬を置き去るのがサンデー系のパターンだが、脚をためられないスプリンターズSでは切れ味を発揮することができないのだ。
以上。
というように、スプリンターズSは馬場云々の前にコース形態上「前半から飛ばして後半は我慢比べのレース」になりやすいんです。だから、サンデー系は強調できない。
今年もこの傾向は続いていくことでしょう。
その根拠もあるんですが、今回は長くなったので、次の記事で書くことにしましょう。
ちなみにサンデー系が強調できないとなると、この馬は“危険な人気馬”になりえるのではないでしょうか?
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2走前はこの馬の得意コースで1着、前走はスプリント戦としては緩んだ流れの中で2着になりました。今回、得意コースとはいえない中山で厳しい流れになったら……。きびしいのでは?