今回は根岸ステークスに参戦するロゴタイプについて書いていこう。
皐月賞を制して世代屈指の実力を証明したロゴタイプ。しかし、ダービー以降は歯がゆいレースが続いている。そんな中、心機一転ダートに矛先を変えてきた。果たして初のダートで力を発揮できるのだろうか?
ロゴタイプの血統背景
ロゴタイプは父ローエングリン、母父サンデーサイレンスという血統をしている。
ローエングリンの父シングスピールはジャパンカップを含む芝GIを制しながら、ドバイワールドカップも勝った実績を持っている。そういう意味ではダートが走れる血統背景はある。
ただ、ローエングリンはダートに3回出走。500万条件では勝利しているが、ジャパンカップダートで3番人気13着、平安ステークスでも3番人気14着と大敗している。
ダート適性がないわけではないが、重賞レベルで通用したわけではなかった。
芝馬の厳しい現実
芝の重賞で勝つということは、芝適性が高いということだ。芝適性が高い馬がダートでも走るというのは容易ではない。
長いJRAの歴史の中で、芝・ダート両方のGIで勝った馬はわずか4頭。
アドマイヤドン
イーグルカフェ
アグネスデジタル
クロフネ
芝とダート、両方で活躍することのハードルが相当高いことが分かるはずだ。
さらに過去5年、前走芝で走った馬がダートの重賞に挑戦した際の成績を見ても、ハードルの高さが認識できる。
着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
1- 0- 2-79/82 | 1.2% | 3.7% | 12 | 17 |
集計期間:2010. 1.31 ~ 2014.12.14
ご覧のとおり、ひどい成績だ。好走馬はわずかに3頭。なお、この3頭は好走したことが納得できる背景を持っていた。
ダノンカモン
ヤマニンキングリー
ブラボーデイジー
ダノンカモンはもともとダート路線で活躍。芝に挑戦して戻ってきた“ダート出戻り組”だった。ダートで巻き返すのは当然のことといえる。
ヤマニンキングリーとブラボーデイジーは、それぞれ父がアグネスデジタルとクロフネ。前述のとおり、芝・ダート両方のGIを勝った馬を父に持っていたのだ。
こういった背景がなければ、芝馬がダートの重賞で活躍するのは難しい。
昨年は皐月賞3着、宝塚記念2着のダノンバラードがアンタレスSに挑戦し、14着大敗。
2013年にはNHKマイルカップの覇者カレンブラックヒルがフェブラリーSで1番人気に支持されたが、15着に大敗している。
そう考えると、ロゴタイプの挑戦はかなり厳しいと言わざるを得ない。
なお、ロゴタイプにかわり、軸馬として信頼できそうなのはこの馬だ。
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