今回は中山金杯に向けて中山の馬場傾向を見ていくことにしよう。

冬季開催の中山は馬場が荒れやすい。競走が進むにつれて馬場が荒れていく反面、芝生が成長しないため、リカバーができないのだ。

馬場が荒れてきたことによってどのような影響が出るのか? 見ていくことにしよう。

躍動するスタミナの血

先週の中山は傾向が顕著だった。土日合わせて11レース行われた芝のレースでどのような種牡馬が活躍していたか、見てみよう。

ディープインパクト 2勝
メイショウサムソン 2勝
キングヘイロー
ヨハネスブルグ
クロフネ
ハービンジャー
ダンスインザダーク
キンシャサノキセキ

お分かりだろうか? 絶対能力が高いディープインパクトが2勝しているのはいいとして、問題はその次だ。

なんとメイショウサムソンとキングヘイローの産駒が2勝を挙げている。しかも驚くべきことに、どちらも2頭しか出走していなかった。2頭出走して2勝、計4勝を挙げているのだ。

メイショウサムソンやキングヘイローはノーザンダンサー系の種牡馬だ。ノーザンダンサー系種牡馬の持ち味はなんといってもタフさにある。東京や京都といった瞬発力が求められる競馬場ではサンデー系に押されて劣勢に立たされることが多い一方、タフな条件で強さを発揮する。

ノーザンダンサー系種牡馬がこれだけ活躍しているというのは、中山の馬場がタフな状態にあることを示している

さらに言えばヨハネスブルグ、クロフネ、そしてハービンジャーもノーザンダンサー系の種牡馬だ。実に11レース中、7レースでノーザンダンサー系の種牡馬が勝利したことになる。通常の馬場状態では起こりえないことだ。

ダート→芝替わりの躍動

さらにもうひとつ、気になる現象を挙げておこう。

先週、前走ダートだった馬が芝に出走した例は4つあった。その成績を見てみると(1−1−1−0)。3頭が馬券圏内に入っている。

これはダートで必要な要素(=パワー)が求められる馬場状態にあることを示唆している。

まとめ

まとめると、今の中山は……

タフさとパワーが求められる馬場状態

にある。よって、父ノーザンダンサー系やダートで勝てるくらいパワーがある馬が強調できる。

この傾向は奇しくも、例年の中山金杯の好走傾向と合致している。よって、例年と同じような馬場状態にあり、例年と同じような血統の馬が走る可能性が高いと考えていいだろう。

となると、この馬は穴馬として面白いかもしれない。

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