過去10年0勝の危険な人気馬とは?
前回は弥生賞敗退組の可能性に関して検証した。
皐月賞と弥生賞のレースラップの違いから、激走馬が生まれる可能性が大いにあることが分かったはずだ。
今回は別の角度から皐月賞を切っていこう。勝つ可能性が極めて低い人気馬とは、一体どの馬なのか?
底力の重要性
競馬の格言では「皐月賞は速い馬が勝つ」と言われている。
しかし、私はこの格言が正しいとは思わない。
そして多くの血統予想家も同じ考えを持っているはずだ。
皐月賞を勝つために必要な能力――。
それは間違いなく「底力」である。
「GIを勝つための底力」を持っていなければ、皐月賞で好走するのは困難だ。
その底力を持った競走馬を見分ける上でとても重要なファクターがある。
それは「競走馬が生まれ育った環境を見る」ということだ。
人間に例えてみるとわかりやすい。
A.添加物等を使っていない自然の肉や野菜を食べて育つ
B.コンビニ弁当、カップラーメンを食べて育つ。
AとBなら、間違いなくAを食べた子どものほうが健康で健やかに育つはずだ。
また、高校野球や高校サッカーにおいて、雪国の地域は大きなハンデを背負っているということをご存知だろうか?
一部の強豪校を除けば、雪で練習を行えない高校も少なくない。だから単純に練習量が、他の地域の高校よりも少なくなってしまう。必然的に熾烈な競争を勝ち抜けず、低迷してしまうというわけだ。
競走馬の世界でも、全く同じことが言える。
例えば、健やかに育つ環境にいる馬(クラシックを勝つための底力を持った馬)をA、環境の面でハンデを負っている馬(クラシックを勝つための底力を持っていない馬)をBとしよう。
AとBの、過去10年の春のクラシック(皐月賞とダービー)における成績を比較してみると、驚愕の数字が浮上してくる。
A(20−15−14−217)
B(0−5−6−79)
いかがだろうか? 私が説明しなくても差が歴然であることは一目瞭然だ。
Aに該当する馬は過去10年の皐月賞とダービーをすべて勝っている。
一方、Bに該当してしまう馬は1頭も勝っていない。20連敗である。
このデータを更に深く探っていくと、「買うべき馬」と「消すべき馬」がはっきりと見えてくる。
今回はBのデータに該当してしまう人気馬を1頭明かしておこう。
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血統的には合いそうだが、このデータに合致してしまう以上、単勝を買ったりや3連単の「1着」の欄に置いたりすることはできない。
また、Bに該当する馬が頭の馬券を買うことは、リスクが高過ぎる。
例えば「あの人気馬」と「あの人気馬」の組み合わせの馬連は、馬券を勝った時点で紙くず同然だ。
では、そのファクターとは一体どういうものなのか?
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毎年機能しているファクターのため、今年もA該当馬の連勝記録(=B該当馬の連敗記録)が続く可能性は極めて高い、と言っておこう。