3強を比較!
前回は桜花賞で強調できる脚質に関して考察した。
本格化のコースで行われるレースにおいて、どういった脚質の馬が激走する可能性があるのか、分かっていただけたかと思う。
今回は血統面に立ち戻り、“3強”と今開催の相性を探っていこう。
適正ではハープスターが圧勝?
今回、人気を分けるのが、ハープスター、レッドリヴェール、そしてフォーエバーモアの阪神ジュベナイルフィリーズで上位だった3頭である。
ハープスターが抜けた1番人気に支持され、2頭が4〜7倍で続く。そのあとは10倍台のオッズになるのではないかと思われる。オッズ通り、この3頭の実力は抜けていると考えられる。この3頭で決着する可能性も十分ある。
ただ、なかなか上位3頭で決着しないのも競馬だ。上位3頭の取捨選択をしっかりと行うことができれば、中波乱となった場合に馬券を取れる可能性が高まるし、買い目を絞ることで回収率を高くすることはできる。
そこで、この3頭と現在の阪神との相性を探っていこう。
今回、注目するポイントは2つ。
・今年に入ってからの阪神外回りにおける種牡馬成績
・過去3年、2回阪神における種牡馬成績
まずは1つ目。今年の阪神における種牡馬成績から見ていこう。
◆種牡馬別集計
場所:阪神芝外
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種牡馬 着別度数 勝率 複勝率 単回値 複回値
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ディープインパクト 11- 6- 5-19/41 26.8% 53.7% 92 88
ネオユニヴァース 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 108 38
ステイゴールド 1- 0- 0-10/11 9.1% 9.1% 89 30
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どの種牡馬が強調できるのかは、一目瞭然だろう。
ディープインパクトが挙げている11勝というのは、全体を通じてもダントツの数字だ。
今年、芝外回りでは28回レースが行われているが、複数勝利を挙げているのはディープインパクトとアドマイヤムーンのみ。特にディープインパクトは全体の3分の1以上の勝利数を挙げている。
例年以上にディープインパクト産駒が躍動しているのだ。
一方、ネオユニヴァースとステイゴールド産駒は(出走頭数が少ないため判断は難しいが)少なくとも強調できるような数字は残せていない。特にステイゴールド産駒は人気に支持された馬もいた中で、10頭中1頭しか好走できていない。
次に、過去3年のデータを見ていこう。
◆種牡馬別集計
場所:阪神芝外
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種牡馬 着別度数 勝率 複勝率 単回値 複回値
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ディープインパクト 14-11-10-51/86 16.3% 40.7% 98 82
ステイゴールド 4- 0- 2-15/21 19.0% 28.6% 199 87
ネオユニヴァース 2- 4- 1-26/33 6.1% 21.2% 65 63
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ここでもディープインパクト産駒の成績が抜けている。
一方、低調な成績に映るのがネオユニヴァース産駒だ。33頭が走っているが勝ち馬はわずか2頭。複勝率も20%程度で、回収率も低調だ。
ネオユニヴァース産駒は基本的に阪神外回りのようなオープンなコースを得意としていないため、納得の数字とも言える。
ステイゴールド産駒は「勝つか、消えるか」といった感じで、ややギャンブル性が高いように感じる。
ここまで見てきたが、やはり血統的にハープスターを嫌う要素はない。
脚質が脚質だけにトラブルに巻き込まれる(=前が詰まる、など)可能性はあるが、普通に回ってくれば少なくとも馬券圏内から外れる可能性はかなり低い。
一方、レッドリヴェールとフォーエバーモアに関しては、どうしても適正的に劣ってしまう。
特に、あえて嫌うとすればこの馬だろう。
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阪神JFで好走歴があるとはいえ、本質的には向いた舞台ではないと言わざるを得ない。前回は人気的に妙味があったが、今回は人気になってしまう。となると、あまり買いたい馬ではなくなってきてしまう。