波乱必至!?
今週、メルマガではフィリーズレビューの検証を行っている。ブログではもう一つの重賞、中山牝馬Sに関しても触れていこう。
正直なところ、検証を続けるにつれて「かなり面白いレースになる」と感じられる。面白い穴馬が複数存在し、上位人気馬の信頼性が低いからだ。
今回は、中山牝馬Sを考える上で根幹となる“4大特注血統”を紹介していこう。
ナスルーラ(ボールドルーラー系、グレイソヴリン系)
まず最も強調したいのがナスルーラの血だ。
ナスルーラはスピードに優れた血統で、特にスピードの持続力に優れている。
瞬発力ではサンデー系に劣るが、持続力が問われるレースでは他を寄せ付けない力を発揮する。
中山牝馬Sは瞬発力より持続力が問われるレースだ。過去5回の好走馬15頭中、上がり3位以内だった馬はわずか5頭しかいない。それだけ、瞬発力よりも持続的な脚を使った馬が上位に来ているということだ。
こういった持続力レースではナスルーラの血が最大限に生きてくる。実際、歴代好走馬のナスルーラシェア率を見れば、優位性は明らかだろう。
キングマンボとロベルト
次に紹介したいのがキングマンボとロベルトの血だ。
この時期の中山は馬場がとてもタフな状態にある。瞬発力というよりも、パワーや底力が問われる。だから、芝ダート兼用の種牡馬であるキングマンボやロベルトの血を持った馬が生きてくる。
ノーザンテースト
最後に、やはりノーザンテーストの名前を挙げておきたい。
ノーザンテーストはサンデーサイレンス登場以前の日本競馬に革命を起こした偉大な種牡馬だ。
カナダから輸入されたノーザンテーストがなぜ日本競馬を席巻できたのか?
もちろん、卓越した競走能力の高さがあったことは間違いない。
しかし、それだけではない。彼には他の種牡馬を凌駕する能力が備わっていた。その能力とは……
「小回り適性の高さ」
である。日本には直線が短い小回りの競馬場が多い。小回りの競馬場では器用さが要求されるため、いくら競走能力が高くても適正がなければ良い成績を残すことはできない。
ノーザンテーストには抜群の小回り適性が備わっていた。だから、日本競馬にすんなり適応し、何頭もの偉大な競走馬を世に送り出したのだ。
現在、サンデー系の対応によって父系での勢いは枯れてしまったが、母系からその存在をいまだに示し続けている。
特に小回りの中山では、ノーザンテーストの血を持った人気薄の馬が重賞で穴を開けるなんてことは日常茶飯事。中山牝馬Sにおいても、この傾向は当てはまっている。
まとめると、中山牝馬Sで強調できるのは……
・ナスルーラ
・キングマンボ
・ロベルト
・ノーザンテースト
この4つの“特注血統”を持った馬には注意が必要だ。というか、歴代好走馬を見てみると、すべての馬がこのいずれかの血を持っていたことが分かる。
まさに、中山牝馬Sに不可欠な血ということができるのだ。
次回は、歴代好走馬がこれらの血をどのように持っていたのか、具体的に見ていくことにしよう。
今回はひとまず、上記の血を複数持っている「注目の穴馬」を1頭挙げておこう。
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