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まずメルマガ読者の皆様にお知らせ。

当初、メルマガではシンザン記念の徹底検証をお伝えする予定だったが、急遽変更してフェアリーSの検証をお届けする

理由はシンザン記念が妙味の薄いレースになりそうなことと、中山のほうが馬場状態を読めているため、フェアリーSのほうが「おいしい」と判断してためだ。どうか、ご了承願いたい。

さて、ということでシンザン記念の検証はここで行う。前回はシンザン記念で好走するために重要な脚質について書いた。

15頭中11頭が合致しているこのファクターは、今年も重要な役割を果たしてくることだろう。

さて、今回はまた別の角度から検証を行うことにする。キーワードはズバリ「大穴馬の血統的共通点」だ。

人気薄を激走に導く早熟血統

シンザン記念は3歳になったばかりの若駒たちが集う舞台だ。

クラシックを狙う逸材たちが揃うこともあり、2011年にはオルフェーヴルが、2012年にはジェンティルドンナがここに出走してきている。

ただ、素質馬たちに混じって、10番人気以下の大穴馬たちの激走も目立っている。過去5年だけで実に4頭も、10番人気以下の馬が馬券に絡んでいた。

こういった馬を狙っていくほうが、馬券的には価値が高い。だから今回は、10番人気以下の馬たちの「共通点」について探っていこう。

彼らに共通しているのは「アメリカ血統」を色濃く持っている点だ。

アメリカ血統を持っているとどうして強調できるのか? 理由は2つある。

まず、アメリカ血統は総じて「早熟」な点がいい。3歳の1月といえば、まだどの馬も競走馬として完成していない。しかし、アメリカ血統を持っていることで早熟性が高まる。この時期であれば能力が多少低くても完成度の高さでカバーできてしまうため、激走馬を生むことが多いわけだ。

2つ目は京都の馬場が「素軽い馬」に有利な状態にある点だ。スピードが要求される馬場状態であるため、欧州のノーザンダンサー系に代表されるように、スタミナがありすぎる脚の遅い馬は好走できない。米国血統を持っていれば素軽さという点ではプラスだし、ダートのような持続的なレース質になっても対応できる。

つまり、この2つの要素を満たした“理にかなった激走の申し子”がミスプロ系に代表される米国血統なのである。

では、過去の激走馬たちの血統を見ていこう。

2011年
3着 プレミアムブルー(11番人気)
母父タイキシャトルの父デヴィルズバックは1983年のエクリプス賞最優秀2歳牡馬に輝いた早熟馬。タイキシャトル自身はゲートが下手過ぎたこともあってデビューが遅かったが、種牡馬としてはNHKマイルC馬のウインクリューガーや2歳重賞勝ち馬のメイショウボーラーらを輩出している。

2010年
3着 セレスロンディー(10番人気)
父はアメリカを代表する大種牡馬ミスタープロスペクター系のプリサイスエンド。母父も朝日杯の勝ち馬フジキセキと、非常に早熟な馬だった。

2009年
2着 ダブルウェッジ(12番人気)
父はミスプロ系のマイネルラヴ。母父も2歳王者グラスワンダーを生んだシルヴァーホークだった。

3着 ゴールドアリュール(10番人気)
早熟性という意味では欠けるが、ダート王者ゴールドアリュールが父。そして爆発的なスピードに優れたサクラバクシンオーが母父と、軽い京都の馬場を攻略できる血を秘めていた。

ご覧のとおり、米国血統やダート寄りの血統をした馬が穴を開けていたことが分かる。ちなみに昨年9番人気ながら2着に激走したヘミングウェイも母父ミスプロ系。

今年もアメリカ血統を色濃く持つ馬が大穴を開ける可能性が一番高いはずだ。

となると、早熟の血を持ち、ダート的な素軽さも持ったこの馬は「魅力的な穴馬」となるかもしれない。

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